2021年8月10日
22年卒理系の学生、専攻学科で「就活での専門性の評価」に大きな差 =リクルート調べ=
リクルートの「就職みらい研究所」は、2022年卒業予定の、同研究所調査モニターの大学生1727人と大学院生557人の合計2284人を対象に実施した「就職プロセス調査」の結果をまとめ、6日に発表した。

この調査は、文系学生に比べ就職内定率が高い理系学生の6月12日時点での動向を、「生物・農学・水産系」「機械・電気・電子系」「情報工学系」「建築・土木系」の学科系統別に分類し、調査結果を分析したもの。
それによると、就活で自身の専門性が評価されたと感じたかについて聞いたところ、「評価されたと思う・計」が最も高い建築・土木系が56.4%に対し、最も低い生物・農学・水産系は32.5%だった。
各学科系統別に内定取得業種をみると、「評価されたと思う・計」が高い建築・土木系、情報工学系は専門性を生かしやすいと思われる業種が突出して高くなっているのに対して、生物・農学・水産系の内定取得先の業種には偏りが見られなかった。
このことから、学びの領域とつながる業界や企業への応募が、選考で専門性が評価されたと認識できるコミュニケーションの有無に関わっていると考えられる。
自身の専門性が評価されたと感じるかどうか別に「自身の就職活動の取り組みに満足している」を見ると、専門性を「評価されたと感じる・計」の満足度は非常に満足が26.1%なのに対して「評価されたと感じない・計」は12.9%だった。
このことから自身の専門性の評価と就活に対する満足度は密接に関わっており、企業には、大学の授業、研究などでの学びに対する評価を学生に明確に伝えていくことが、今後より求められてくると考えられる。
この調査は、2022年卒業予定の大学生および大学院生に対して、就活支援サイト「リクナビ2022」で調査モニターを募集し、モニターに登録した学生8736人を対象に、6月12日~17日にかけて、インターネットで実施。集計対象は大学生1727人、大学院生557人の合計2284人。
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