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2023年9月4日

「居眠り」は衝動行動、昼夜逆転、不登校意向などが3倍以上 =アキュリスファーマ調べ=

アキュリスファーマは8月31日、小中高校の教員と保護者を対象に実施した、子どもの居眠りと睡眠に関する意識調査の結果を発表した。

同調査は小学校、中学校、高校の教員各600名の計1800名と、小学校1年生から高校3年生までの各学年の保護者100名の計1200名を対象に子どもの睡眠に関する意識と実態を探ったもの。

それによると、担当している児童生徒の中に授業中に居眠りしている子どもが「いる」と回答した学校教員は、「よくいる」「たまにいる」合わせて79.2%を占めた。高校では88.5%、小学校でも65.5%となっており、早い段階から居眠りをしている子ども多くいる実態が示された。

1クラスで居眠りをしている子どもの割合について教員の印象をたずねると、小中高全体では「1割未満」が 74.9%、「約1割」が17.2%だった。

また、学校で居眠りしている子どもは、落ち着きがない(多動)、友だちをたたく・暴言(衝動行動)や、昼 夜逆転、学校に行きたくないと言う不登校意向の割合が3倍以上高い傾向であることが分かった。

最近1ヵ月の学校での子どもの様子について、学校での居眠りを指摘されると回答した保護者は 7.5%いた。これらの居眠りを指摘された子と指摘されてない子どもを比較すると、日中の行動や情緒の安定、登校や学習態度などに差があることがわかった。日中に居眠りをする子どもが、眠気以外にも様々な問題を抱えている可能性が示された。

教員も保護者も、子どもの日中の居眠りの理由として「テレビやスマートフォン・タブレット、ゲー ムなどで夜更かししている」を上げる人が最多だった。想定する理由のトップは教員と保護者で共通するが、次に多い理由は、教員が「授業に対する関心 や意欲が低い」(55.4%)に対して、保護者は「勉強や宿題で寝るのが遅くなる」(31.0%)が多く、 双方の認識に差が見られた。

居眠りしている生徒・児童への対処として保護者に何らかの形で伝えている教員は約4割だった。授業中に居眠りをしてしまう生徒への対処として最も多くの教員が行っているのは「その都度、本人に注意する」が75.2%で、2番目は「子どもと面談」で38.1%だった。「保護者に伝えて注意を促す」は31.2%、「保護者と面談を持つ」は21.1%で、そのいずれかによって保護者に伝えている教員は39.8%になっており、子どもの居眠りについて保護者に伝わっていないケースも多いことが示唆される。

学校に子どもの居眠りを指摘された家庭で行ったことを質問したところ、最も多かったのは「特に何もしなかった」の38.9%、次いで「子どもと話し合った」の36.7%だった。特に小学校の保護者では「特に何もしなかった」が46.2%と半数近くを占める結果となっている。

一方、何らかの対処を行った結果では、「改善して、今はほとんど学校での居眠りはない」が21.8%で、「一時は改善したが、また以前の状態に戻ってしまった」54.5%、「何も改善しなかった」23.6%とな っており、持続的に改善することの難しさが浮き彫りになった。

睡眠の問題の原因になりうる睡眠関連疾患の認知度は、不眠症以外では、教員、保護者ともに総じて低い結果だった。10代で好発するナルコレプシーについても、「聞いたこともない」が教職員53.7%、 保護者 68.1%に上った。

子どもの睡眠の問題を抱える保護者が相談すべき相手を教員、保護者それぞれに尋ねたところ、教員へのアンケートで一番高い数字となったのは 55.1%の「担任教諭」。一方、保護者へのアンケート で一番高い数字となったのは35.5%の「病院の小児科」、ほぼ同数の33.6%が「わからない」と回答し ており、明確な回答を持ち得ていない保護者の実情がうかがえる。「担任教諭」を相談先に上げた 保護者は17.2%であり、教員と保護者で「担任教諭」の役割について認識の差が見られた。

最後に睡眠教育について説明したうえで睡眠教育を必要と思うかを尋ねたところ、教員は 「非常に必要と思う」「どちらかと言えば必要と思う」で計85.3%が必要と回答し、保護者は「非常に必要と思う」「どちらかと言えば必要と思う」で計71.7%が必要と回答した。いずれも必要と思う人の割合が高い数字となっており、子どもにとっての睡眠の重要性を感じている様子が伺える結果となった。

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