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2026年3月24日

個別指導塾「個別の会」、関西の難関中学受験で算数が合否に与える影響を数値化

個別指導塾「個別の会」は23日、2025年度入試を含む過去5年間の関西主要最難関・難関中学の入試統計および、同塾在籍生の学習データと合否結果を詳細に照合・分析した結果をまとめ発表した。

項目 2023年度 2024年度 2025年度 5年平均
全科目合計得点差(合-受) 46.4 43.9 49.2 46.4
算数合計得点差(合-受) 28.2 25.0 31.1 27.4
算数の合否寄与度 60.8% 56.9% 63.2% 59.1%

出典:灘中学校入試資料(2021〜2025年度)

それによると、日本最高峰の灘中学では、算数は「1日目」と「2日目」の両方で試験が行われ、算数の合計配点は200点で、国語(200点)や理科(100点)と比較して、算数の不出来が致命傷になりやすい。2025年度では全科目合計差49.2点のうち、算数が31.1点を占め、算数での成否が合格可能性の6割以上を左右した。

灘中の算数は、1日目は60分で10数問の「処理速度」重視、2日目は大問5題の「論理思考」重視という二面性を持っており、2025年度には、1日目はレベルA(基本・標準)が約58%、2日目はレベルB(応用)が50%を占めたことから、着実に得点を積み重ねる力と思考力という別々の力が求められているのが分かる。

特に注目すべきは、近年の立体図形出題の減少と、増加した「平面図形」および「数の性質」の思考力問題。2025年度の2日目では、場合分けや、円の動く範囲における対称性の利用など、その場で条件を整理し、粘り強く手を動かす能力が試された。

算数(100点満点) 2021 2022 2023 2024 2025
合格者平均 67.8 61.2 64.1 61.2 71.4
受験者平均 52.7 50.8 51.1 48.9
得点差 15.1 10.4 13.0 12.3

出典:入試の解説速報と分析と来年度に向けた算数の対策 – 中学受験コベツバ

次に、東大寺学園は4教科(国算理社)各100点の均等配点、または3教科(国算理)の合計を4/3倍する形式を採用しているが、得点データの推移は算数の重要性を明確に示しており、同学園の算数は、合格者平均と受験者平均の差が常に10点〜15点程度で、合否寄与度は約40%前後を推移。算数は特に「解法の引き出し」の数がそのまま点数に直結しやすい傾向にある。

2025年度入試では、思考力問題よりも「技術的解決」が主題となる傾向で、塾でのトレーニングの成果が如実に現れやすいもので、「間に入れる」応用や「差の比例」「群数列」といった典型的な応用技術を正確に使いこなせるかが勝否を分けた。同学園を目指す層にとって算数は「稼ぐ科目」であると同時に、典型題での失点が許されない「守りの科目」としての側面も強い。

年度 算数合格者平均(200点) 算数受験者平均(200) 得点差
2024 101.6 88.9 12.7
2025 134.4 119.1 15.3

出典:入学考査成績概要 – 学校法人辰馬育英会 甲陽学院中学校・甲陽学院高等学校

一方、甲陽学院は、灘中と同様に算数が2日間に分かれているが、特徴的なのが年度による難易度の振れ幅が極めて大きい点。2024年度は1日目の平均点が53.2点から41.8点へ暴落し、多くの受験生が混乱に陥った。2024年度のように算数が極端に難化した場合、逆に差がつきにくくなるが、それでも国語の6.9点差、理科の5.1点差と比較して算数の12.7点差は圧倒的。

2025年度は難易度が緩和されたことで得点差は15.3点に拡大し、算数でのアドバンテージが合否に直結する通常の構図に戻った。

同学院の算数は、1日目に「速さ」の大問が2問出題されるなど、特定の単元への深い習熟が求められる。特に「静水時が等しい2船の往復(点対称ダイヤグラム)」や、平面図形における「相似比から面積比への展開」など、高度な基本技術の組み合わせがカギ。今回の分析では、甲陽合格者の多くが典型パターンの「高度な一般化」を完了させていることが分かった。

2025年度 実績算数

(150点)

国語

(150点)

理科

(100点)

社会

(100点)

男子:得点差

(合-受)

15.8 6.5 6.1 4.5
女子:得点差

(合-受)

20.9 8.2 7.5 5.5

出典:西大和学園中学校 2025年度入試分析

次に西大和学園では、算数・国語が各150点、理科・社会が各100点の計500点満点で、2025年度入試における「合格者平均点と受験者平均点の差」を見ると、男子では全教科合計33.0点差のうち算数が15.8点を占め、寄与度は約48%で、女子ではその傾向が顕著。

全教科合計42.1点差のうち算数が20.9点を占め、寄与度は約50%に達した。つまり、同学園の入試では男女ともに合否を分ける最大要因が算数で、とりわけ女子入試では算数の出来が結果を大きく左右する構造が見てとれる。同学園の入試は「算数ができなければ勝負にならない」と言っても決して大げさではない。

一方、洛南は3教科型・4教科型選択制で、算数合格者平均はかなり高く、ミスが許されない。2025年度の3教科型合格者平均は91.7点(150点換算で約137点)で、後半の思考力問題や筑駒レベルの平面図形の攻略が最上位層の争点。

また、大阪星光の算数合格寄与度は約47.2%で、問題の約7割が基本・標準レベル。合格者平均は81.5点と高く、ケアレスミス一つが致命傷。素数を使った数論や立体切断のような応用技術を正確かつ迅速に操作する力が求められる。

今回の調査では、独自データに基づいて、算数偏差値による安定得点源としての効果や、特定分野に絞ったピンポイント対策が逆転合格につながる実例も紹介。同塾の在籍生データを分析すると、小6秋時点で算数の偏差値が志望校のR4を超えている生徒の合格率は88.5%だが、一方、国語のみが超えている場合は54.2%に留まっている。算数が安定得点源となることで、入試直前期に理科・社会といった暗記科目、あるいは国語の記述対策に時間を割け、「戦略的余裕」が生まれる。

逆に、模試でD判定から逆転合格を果たした事例の9割に共通しているのが、算数の頻出分野での「劇的な改善」。灘中志望で立体図形だけを徹底的に強化し、本番で大問を完答した生徒や、甲陽学院志望で速さのダイヤグラムを極めることで、算数1日目の得点を底上げした生徒などがその例。幅広い学習が間に合わない場合でも、志望校の傾向に合わせた「算数の局地戦」で勝利することが、逆転の定石となる。

この調査は、2020年1月~2025年2月の、関西主要難関中学(灘、東大寺学園、甲陽学院、洛南高校附属、西大和学園、大阪星光学院、四天王寺、高槻、神戸女学院など)の公表入試統計、および「個別の会」在籍生ならびに提携先の受験生データ約1200件をもとに、得点データの再集計、および模試成績と本番合否の相関を分析しまとめた。

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「個別の会」

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