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2026年7月10日

「不登校離職」5人に1人の母親が退職を経験、不登校はもう子どもだけの問題ではない =キーデザイン調べ=

朝、子どもが起きられるか。学校へ行けるか。一人で留守番できるか。学校から電話が来ないか——。そうした判断が毎日積み重なる中で、5人に1人の母親が退職を選んでいる。

キーデザインは、不登校・行き渋りを経験した子どもの保護者を対象に「不登校離職実態調査2026」を実施した。全国46都道府県から1234件の回答が寄せられたこの調査が明らかにしたのは、子どもの不登校が保護者の仕事・心身・家計に与えるダメージの深刻さと、社会に根付く性別間のギャップだ。

不登校は「子どもの問題」として語られることが多い。しかし実際には、そのそばで支える保護者が追い詰められ、仕事をあきらめさせられている。今回の調査は、その見えづらい実態を「不登校離職」という社会課題として初めて大規模に数値化したものだという。

調査結果のポイント
① 母親20%が退職、父親は0.67%――約30倍のギャップ
不登校・行き渋りによる仕事への影響で、母親の19.93%が「実際に退職した」と回答。一方で父親の退職は8件(0.67%)にとどまり、約30倍の差が生じている。

不登校対応の負担が、母親に著しく集中していることが数値として明確になった。


② 仕事と両立が「大変だった」95.4%、「辞めたい」84.1%
子どもの対応と仕事の両立が「やや大変」「かなり大変」「非常に困難」と回答した保護者は95.4%(回答数1,032件中985件)。さらに、元々仕事をしていなかった人を除く1066人のうち84.1%が「仕事を辞めたいと思ったことがある」と回答した。

「子どものそばにいたい」「でも仕事を辞めたら家計が不安」「職場に迷惑をかけたくない」「自分のキャリアも手放したくない」——多くの保護者が、深刻な葛藤の中で働き続けている。


③ 遅刻・早退が434件、在宅切り替え・シフト減も相次ぐ
母親の仕事への具体的な影響(複数回答):


このデータが示しているのは、「退職」という結果だけではなく、その手前で静かに進行している就労能力の段階的な縮小。

最も多かった「遅刻・早退・欠勤が増えた」(434件)は、子どもの状態が読めない朝の不確実性が、そのまま職場に波及していることを示している。「今日行けるか」がわかるのが登校時間の直前であるため、事前に調整することも難しく、急な変更が日常化していく。

注目すべきは、退職(241件)に至らなくとも、有給休暇の消化(219件)、シフト・勤務日数の削減(173件)、時短勤務への切り替え(173件)、一時休職(107件)と、何らかの形で勤務を縮小している人が退職者の約3倍に上ること。「辞めていない」だけで、働き方はすでに大きく変わっている。

さらに332件が「勤務中も子どものことが気になり集中しづらくなった」と回答している。職場にいながらも思考は家に残ったまま——いわゆる「プレゼンティーイズム(在席しているが生産性が低下している状態)」が、不登校家庭の保護者に広範に起きていることがうかがえる。退職という数字に表れない「見えないコスト」として、企業側にも影響は及んでいる。

④ 母親の93.9%に「継続的なストレス以上」の心身への影響
母親の心身への影響を尋ねたところ、93.9%が「継続的なストレスや不安」「日常生活に支障が出るほどの負担」「心身の不調(不眠・体調不良など)」「医療機関の受診が必要な状態」のいずれかに該当すると回答した。

さらに子どもの状況について尋ねると、「死にたい・消えたい」という発言があったとする回答が481件、自傷行為があったとする回答が190件に上った。保護者は、子どものこうした深刻な状態を間近で見ながら、学校対応・支援機関探し・仕事との調整をすべて同時に担っている。


⑤ 50%が収入減、79%が支出増――二重の経済的打撃
不登校・行き渋りの影響で「収入が減った/一時的に減った」と回答した家庭は50.3%。一方、「支出が増えた/一時的に増えた」は79.7%に達した。

働き方の変更・休職・退職による収入の減少と、フリースクール利用料・医療費・カウンセリング費用・光熱費増などの支出増が同時に押し寄せる「二重の経済的打撃」が、多くの家庭を直撃している。


離職した保護者に「どのような支えや環境があれば仕事と両立しやすかったか」を尋ねたところ、以下の回答が集まった。


不登校家庭への対応に必要なのは、特別な制度だけではない。急な休みに対応できる職場の空気、上司や同僚に安心して話せる環境、それだけでも保護者の負担は大きく変わる。

介護や育児と同じように、「不登校家庭への配慮」はこれからの職場に必要な視点になっていく。従業員が家庭の危機に直面したときに働き続けられる環境は、優秀な人材の離職防止にも直結する。

調査概要
調査名:不登校離職実態調査2026
調査対象:不登校・行き渋りを経験した子どもの保護者
調査期間:2026年4月24日〜2026年5月2日
回答数:1234件
回答地域:全国46都道府県
調査方法:Googleフォームによるオンラインアンケート
実施主体:キーデザイン

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開催日時:2026年7月24日(金)11:00〜12:00
開催形式:オンライン(Zoom)
参加費:無料
対象:企業経営者、人事担当者、管理者など
*保護者などの個人、不登校支援者等は対象外。

申込締切:2026年7月23日(木)10:59

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