2026年7月10日
東京理科大学、説明に合わせたスライド表示で学習効果が向上することを確認
東京理科大学 創域理工学部 生命生物科学科の伊藤 輝氏(2023年度 学士課程卒業)、同大学 教養教育研究院 野田キャンパス教養部の市川 寛子教授らの研究グループは9日、授業スライドの情報を教員の説明に合わせて少しずつ見せる「累積提示法」が、学習者の視線を重要な箇所へ導き、学習効果を高めることを明らかにした。
学校や大学の授業では、教員がスライドを示しながら説明する場面が広く見られる。しかし、完成版のスライドを最初から提示すると、学習者は「いま説明されているのはどこか」を自分で探す必要がある。
本研究では、日本人大学生を対象に、授業動画を用いた実験を行った。説明に合わせて情報を段階的に追加する「累積提示法」と、最初から完成版を見せる「一斉提示法」を比較したところ、累積提示法で学んだ学生の方が、学習後テストの得点が有意に高くなった。
さらに、学習中の視線の動きを計測した結果、累積提示法では、学習者の視線が教員の説明に対応する箇所へより早く向かい、より長くとどまることが分かった。これにより、学習成績が向上したという結果だけでなく、教員の話に合わせてスライドを眺めることが学習成績の向上につながったという、そのプロセスまで明らかにした。
本成果は、特別な機器や新しい教材を必要とせず、スライドの見せ方を工夫するだけで学習者の注意を適切に導ける可能性を示している。
本研究成果は2026年6月25日に国際学術誌「Journal of Computer Assisted Learning」にオンライン掲載された。
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