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2018年11月28日

Qoreシリーズの開発に成功したQuantumCore、4000万円の資金調達

QuantumCoreは27日、IDATEN Venturesおよび個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施し、4000万円の資金を調達したことを明らかにした。

LSTMとWeb Qoreによる話者分類性能比較

LSTMとWeb Qoreによる話者分類性能比較

同社は、量子コンピューティング分野の技術転用によって、ディープラーニング (Long short-term memory : LSTM) の性能をはるかに超える精度、コスト、スピードを実現する多変量時系列処理 (Recurrent Neural Network : RNN) ソリューションQore (コア) シリーズの開発に成功した。

Qoreの特長は「データ波形を効率的に捉えることで、少ないデータ量でLSTMを超える分類ができる」こと。個体差、環境差、時間差などの影響が大きい領域 (ルールベースの推論モデルが通用しにくい領域) において特に力を発揮する。

例えば、異常検知などにおいては、推論モデルを構築するためにデータを採取してみたものの、正常データこそ大量に得られるが異常データをほとんど得ることができず、LSTMではそこから有効な異常検知の推論モデルを確立することが難しいといった問題が考えられる。しかし、そのようなケースにおいても、Qoreを活用することで少ない異常データから有効な推論モデルをリアルタイムに導くことができるという。また、従来ディープラーニングで問題となっていた複雑なパラメータチューニングもQoreでは必要ない。

さらに同社は、Qoreを活用し、LSTMに比べて高い精度と圧倒的な速さを実現するWebAPI「Web Qore」を開発した。これを使用することで、学習用データをCSVファイル形式にしてアップロードするだけで、簡単に高精度な時系列処理APIを瞬時に生成できる。また、高価なGPUは不要なため、安価に構築ができるという。

QuantumCoreでは、今回調達した資金を、同社ソリューションの社会実装へ向けた事業開発とさらなる研究開発のために役立てていきたいとしている。また資金調達と合わせて、IDATEN Ventures代表パートナーの足立氏を社外取締役として迎え、ガバナンス面と戦略面も強化する。

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