2019年7月31日
人材育成手法「ReBaLe」が「情報システム教育コンテスト2018」最優秀賞
富士通総研と大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部システムデザイン工学科の井上明教授は30日、Society5.0時代の変革を担うチェンジメーカー人材を育成するための新たな人材育成手法「ReBaLe(レバレ)」を共同開発し、第11回情報システム教育コンテスト(ISECON2018)で最優秀賞を受賞したと発表した。
ISECONは、情報システムに関する優れた教育実践を評価し、授業実践者にとっての参考例とすることで、情報システム教育のいっそうの発展を図ることを目的に開催されており、情報技術や工学知識の「学び」と問題解決のための「創る」をつなぐ同手法が、これからの人材育成の優れた手法の1つとして評価されたという。
「ReBaLe」では、「創る」と「学ぶ」が循環する新たなアクティブ・ラーニング手法として、課題解決に十分となる基礎知識や思考力の習得と、解決を実現するために新たなシステムやサービスのプロトタイプ開発および社会実装に一体的に取り組むことを可能にした。
「ReBaLe」による学びは、「学び」を深めるためのリバースデザインと「創る」ためのリデザインの2フェーズに分かれている。「リバースデザイン」では、身の回りにある既存の社会システム・製品・サービスの中から学習者自身が関心を持つテーマを選び、仕組みの分解とプロトタイピングによる再現を行う。「システム思考」を活かした学習を通じて、
社会システム全体を俯瞰しながら構造的に成り立ちを理解することで、仕組みの要素技術に関する「知識」、論理的に物事を理解する「感性・思考力」、テクノロジーを活用して再現する「発想力・創造力」を養う。
「リデザイン」では、リバースデザイン段階で学んだ仕組みと技術を活かして、新たな課題を解決する社会システムの創造を行う。「システム思考」に加え、「デザイン思考」を活かした学習を通じて、社会課題を解決する新たな仕組みの全体像を「デザインし、組み立てる力」を養う。
すでに、大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部システムデザイン工学科の授業において「ReBaLe」を使った実証授業を展開し、授業の前後においてチェンジメーカーに求められる能力に関して自己効力感の向上が確認されたという。
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