2021年4月6日
Appleデバイスを活用した創造的な学び、続く改革を軽やかに支える「Jamf Pro」 /北鎌倉女子学園中高
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1940年創立の北鎌倉女子学園は、「のびやかな自立した女性を育む」という教育理念のもと、学びの改革を日々推し進めている。全校生徒1人1台のiPadやICTルームのMacBookを活用し創造的で先進的な学びを提供。Appleデバイスに特化したMDM(モバイルデバイス管理)「Jamf Pro(ジャムフプロ)」を活用し、500台もの端末管理をひとりでこなす、北鎌倉女子学園中学校・高等学校 ICT教育推進委員会委員長・先進教育推進室室長の三室哲哉教諭に話を聞いた。
大きく進んだICT環境整備ゆえに発生した管理の悩み、「Jamf Pro」との出会い
北鎌倉女子学園では、2017年から5年計画で学園改革を推進してきた。その一環で2017年には全教員にiPadを導入、2018年には中学校・高等学校全生徒に1人1台のiPadを導入、ICT ルームにはMacBookAir、各教室に電子黒板機能付きのプロジェクターとApple TV、全館にWi-Fiアクセスポイントを設置、2020年には全教員にMacBookAirを導入するなどICT環境の整備も大きく進んだ。
合計500台にもおよぶAppleデバイスの管理工数は、アプリの配信だけでも膨大にふくらんだと三室教諭は振り返る。iPadを活用した授業では生徒がパスワードを忘れ、校内で対応できず管理会社へ依頼、リセットされるまで数時間ということも発生した。生徒の学びを止めることになり大きな問題と捉えていた。そんな折に「Jamf Pro」と出会った。
500台ものデバイスをひとりで軽々、フットワークのよい管理を実現
「Jamf Pro」導入の決め手として、「管理の容易さ手軽さ」「Appleデバイスとの親和性」、そして学びを止めないという意味で「校内で管理を完結できること」も非常に重要であったと三室教諭。デバイス管理に精通していなくても「誰でも管理者になれる操作性・サポート体制」、「システムの堅牢性」も魅力としてあげている。
◆ASM(Apple School Manager:アップルスクールマネージャー)との統合
500台のデバイスのApple IDを管理する工数は膨大だ。そこでAppleの教育機関向けクラウドサービスASM(Apple School Manager)を活用している。
「Jamf Pro」はこのASMとシームレスな連携機能があるので生徒や教諭の管理対象Apple IDをCSV(カンマ区切り形式)ファイルでASMにアップロードするだけという手軽さだ。あとは自動的にインポートされ、「Jamf Pro」の管理コンソールから自在にデバイスの管理ができるのだ。
◆校内で全ての端末設定を完結できるから「学びを止めない」
授業中に生徒がデバイスのパスワードを忘れても、教諭が「Jamf Pro」管理コンソールの「リセット」ボタンを押すだけでその場で解決できる。教室では、他にも通信やアプリの不具合など様々なトラブルが起こりうる。
「Jamf Pro」はOSの様々な設定や、アプリ配信など全てを教諭がその場で実行できるので、学びを止めない。ICT環境を活用した学びの効果を最大限に発揮できるのは極めて大きな導入効果だという。
◆とにかく簡単、フットワーク軽くアプリ配信
以前は、授業で使うアプリを生徒に伝え一人ひとりがインストールを行い準備していた。時間もかかりスムーズに進まないこともあったという。
「Jamf Pro」導入後は、教科担当教諭からの前日のチャットで必要なアプリを把握、三室教諭が管理コンソールのクリック操作で対象デバイスにアプリを配信するだけだ。時には保護者に許可をもらったアプリの配信を生徒から依頼されることもあるという。
500台ものデバイス管理をひとりで担う三室教諭だが、フットワークが軽く、とにかく操作が簡単で全く苦にならないと笑顔を見せる。
◆マンツーマンで手厚いハンズオントレーニング、サポート体制・品質への信頼
軽々と管理する三室教諭だが、もともと深い知識や経験があったわけではなく最初は不安もあったという。3日間でiOSデバイスとmacOSデバイスの管理方法を学ぶマンツーマンのハンズオン「JumpStart導入研修」の受講が自信につながったと振り返る。
導入時だけでなく、継続して親身なサポートを提供するJamfの体制にも信頼を寄せている。また、Appleデバイス専用ということで高品質を保ちやすいのだろう、システム停止で利用できないことがほぼ無いとその堅牢性も三室教諭は高く評価する。
Appleデバイスを活用した学び 大切な4つのCを育む創造的な授業
これまでの学校教育は進学や受験といった次のステップへ進むことに集中し、覚えたことを再現する能力を偏重する傾向にあったと三室教諭。
生徒が社会に出て活用できる能力を得て「のびやかに自立」するために、4つのC「コミュニケーション」「コラボレーション」「クリエイティビティ」「クリティカルシンキング」を育む授業が大切だと語る。そこで一方通行の授業ではなくプロジェクト型のアクティブラーニングをいち早く取り入れてきた。
◆コロナ禍の音楽での活用
特徴的な例に、コロナ禍のオンライン授業で出された中学校の音楽コースの課題がある。演奏の方法を教える一方通行の授業ではなく、プロジェクト型の学びだ。楽曲の演奏や歌唱動画を撮影し、Keynoteを使って1つの作品に仕上げるというものだ。ある生徒の作品は、ピアノ演奏と歌唱の2つの動画が配置され、背景には楽曲に合うイラストを挿入、歌詞をテロップとして表示するなど随所に工夫がこらされ完成度が高い。全員の作品は対面の授業で鑑賞会を行う計画だという。
□ 生徒の制作したKeynote作品
生徒のために学びの改革は続く。校内だけに留まらずに高大連携、地域連携へ
学校は成長する場、失敗を恐れずに全力で取り組み、楽しむことが成長につながる。成功体験や学びの楽しみの中に自分の好きなことや興味関心のあることを見つけ伸ばしてほしいと三室教諭は生徒らを想い、学びの改革を継続する。
さらには、SNSで世界に情報発信ができる開かれた時代に、学校だけの閉じた教育には限界を感じているともいう。そこで外部との連携にも力を入れる。宝塚大学と連携した授業や協働でのコンテストへの取り組み。鎌倉市教育委員会との連携も春から始動する。私立校と教育委員会の連携協定は全国でも珍しい。Appleデバイスや「Jamf Pro」の活用で蓄積したノウハウ、改革し続ける学びを教育現場から発信し地域に還元することで鎌倉市の教育を盛り上げたいと、三室教諭は力を込める。
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