2022年5月12日
「地元就職」を希望する学生は62.6%で2年連続増加=マイナビ調べ=
マイナビは11日、2023年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生計5420人を対象に実施した、「2023年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」の結果をまとめ発表した。

それによると、2023年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生が地元(Uターン含む)就職を希望する割合は62.6%(前年比4.8pt増)で、2年連続で増加した。
有効求人倍率の推移と比較すると、コロナ禍前は求人倍率の高まりに合わせて地元就職希望が減少し、都市圏の大手企業などの就職意向が高まっていた。
一方で、コロナ禍以降は求人倍率がやや低下し、経済状況が不透明であることなどから地元就職意向が高まったと推察される。
また、大学(大学院)に進学した際と現在の地元就職希望割合の差が8.3ptと前年以上であることから、コロナ禍でオンラインインターンシップや就職活動が普及し、地元を離れていても情報収集をしたり選考が受けられたりする点も、地元就職意向を後押ししている要因ではないかと考えられる。
地元就職を希望しない学生に、どのようなことが実現すれば地元就職する可能性があるかを聞くと、「働きたいと思うような企業が多くできる」「給料がよい就職先が多くできる」がともに4割を超えた。
また、地元就職を希望する人を増やすためのアイデアとしては、「給与を増やしたり生活に関する手当を充実させる」「子育て支援に力を入れる」などの、企業の制度や待遇に関する意見が見られた。
住宅手当や奨学金返済制度、子育て支援など、将来安心して生活できる制度を取り入れる企業があれば、地元就職を希望する学生が増えると考えているようだ。
また、働く場所が自由になった場合の勤務先と居住地域の理想を聞いたところ、最も多く選ばれたのは「地方企業に勤め、地方に住みたい」29.2%だったが、前年に比べると7.2pt減少した。
一方で、「東京の企業に勤めたい」という学生は22年卒に比べて11.8pt増加して31.5%だった。東京出身者以外に限定して地元就職の希望別に見ると、地元就職を希望している学生のうち18.4%の学生が、働く場所が自由になれば「東京の企業に勤めたい」と回答。
地元就職を希望していても、理想については「東京の企業に勤めたい」と回答している学生が一定数存在することが分かった。
学生の自由コメントでは、「東京の企業の方が給料が高い」「オフィス街の方がモチベーションがあがる」「趣味の活動が行える環境に住みたい」などの意見が見られた。
テレワークで働く場所が自由になった場合、地方に住みたいと考える学生がいる一方で、「自由に勤務地や居住地の理想をあげるのであれば東京の企業に勤めたい」と考える学生もいるようだ。
この調査は、「マイナビ」会員で、2023年3月卒業見込みの全国の大学生と大学院生を対象に、3月18日~4月6日にかけて、WEBDMで配信して実施した。有効回答数は5420人(文系男子969人、理系男子954人、文系女子2457人、理系女子1040人)。
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