2022年5月13日
元小学校教師ライターの「EDIX2022東京」レポート
【寄稿】
私は元小学校教師でライターのまつむしといいます。EDIXに来たのは2回目になります。
会場を回って感じたことや注目した製品・サービスなどをレポートします
5月11日に東京ビッグサイトで教育展が開催されました。教育に関して人混みも多く、いろいろな教育関係者の方が来ていることがわかりました。
とはいえ、
・どんな風に開かれたものだったの?
・ICT活用レポートについてもっと詳しく知りたい
上記のように考える人に向けて、今回の取材でわかったことについて書いていきたいと思います。
基本的には企業宣伝
教育についてどんな取り組みを行っているかについて知れる場なのかと思って足を運びました。ちなみに筆者はこの教育展に行くのが今年で2年目になるわけですが、基本的には雰囲気があまり変わっていないですね。企業がチラシなどを配りながら宣伝している部分が多くあります。なので、自分が見たいものを探すというよりかは、宣伝の人がかなり多くいて来るような雰囲気が多くありました。もちろん、こちらでいろいろなものを見ることもできますが、足をとめるといろいろな宣伝が来るような雰囲気がすごかったです。
ICTについて探すことができると言う点では、確かに良い部分も多くあったように思います。
注目すべき新しいツール
ICTを見ていく中で、注目すべきツールが多くありました。
中でも革新的だったのが「電子黒板」です。黒板というと、教室の前にあってチョークでさまざまな内容を書くというイメージを持っている人が多くいるでしょう。もちろんそれ自体は全然間違っていません。今もそのような指導方法で行われるケースも多くあったりします。
しかし、今回の教育展では電子黒板が用いられていました。これによって黒板を分割したり、チョークを使わずにペンで書くことができるようになりました。大人になってからチョークを使う機会はかなり少ないと言えるでしょう。実際にチョークを使用したという人はどれくらいいるでしょうか。
それに対して、電子黒板に手で描く直感的な操作は将来的に長い目で見ても役立つ内容となっているのです。小さい頃に学習したことが、ずっと長く役立つということでメリットは大きいのです。
また、全員がパソコンを使えるようにして学習を進めているブースもありました。この場合は全員がITに対する知識をもっているのはもちろんのこと、しっかりと操作に対する知識をもっていないといけないので難しい部分だったりもします。
ただ、教師側としては、子供の考えを簡単に知ることができたりシャイなお子さんの意見なども拾うことができるなど、非常に汎用性の高い使い方ができると考えて良いのです。
興味を持てるような内容
ICT活用をしていくことの大きなメリットとしては、子供が興味を持ちやすいことが挙げられます。アナログな指導方法は飽きていますし、今後は受けたくないと考えている人もいることでしょう。そういった内容では、子供はすぐに興味をなくしてしまうのです。その点ITを導入するとどうなるでしょうか。そもそも子供はITがとても好きなケースが多いです。ゲームを使ったり、タブレットを駆使したりすることでITを使うことにかなり慣れているのです。
そういった子供たちに対して、今回の教育展にあったようなITの内容を導入していくことでかなり興味を引くことができるようになると想定できるのです。
決して難しいことではありません。自分たちができるようなことから行っていくことで徐々に状況を変えていくことができるようになるのです。
教員の負担
また、ICTを使うことで教師の負担も減らしていくことができます。
たとえば、子供がノートで学習を進めていたとしましょう。この場合、子供はノートに記入し、それを教員が期間指導をしながら1つひとつ見なければいけない場面が非常に多くなってきます。しかし、これだと時間がかかりますし、何より教師が1つひとつを見なければいけないのでものすごく負担になってしまいます。今の先生がブラックなのは聞いたことのある人も多いかと思います。とにかく忙しくて仕方がないのです。
授業以外にもいろいろな仕事に追われています。もちろん、業務改善を図っていくことは欠かせないようになってくるわけですが、それ以上に教員の授業の負担を減らしていくことは非常に重要になってくるのです。授業がいかに重要なものであるのかがわかってくるでしょう。
民間は教育に入りたがっている
民間が教育に関わりたがっているのも印象的な内容です。民間と学校はほとんど関係がないと考えている人もいるかもしれません。しかし、民間も教育への興味はとても濃いわけですね。その理由として、今回のような教育展が開かれた部分でもあります。
とはいえ、学校側はやはり民間を取り入れることに否定的な人もいます。そもそも自分で進めていきたいという教員もいますし、民間の新しい機械を入れたら、その使い方を1から覚えなければいけないことも出てくるわけですね。そういう過程が嫌だという人もでてきます。そのような状況をなくしていくためにも民間がどんどん入っていく必要が出てくるでしょう。
教育の現状
数十年前からの学校教育がそのままアップデートしていなかったりするのも、割と大きな問題点だったりします。たとえば少しテーマからずれますが、掃除の時間にいまだに箒を使って掃除をしている学校も多くあります。最近だとロボット掃除機を使用している学校もありますがまだまだマイナーだと言えるでしょう。
今後のアップデートをさらに期待しながら過ごしていく必要があります。そういった意味では、今回の教育展が大きな貢献をしていることには間違い無いと言えます。
今後どうなるか
今後、今回の教育展で生かされた内容がどうなるかについてはまだまだ時間がかかることは予想されます。
学校は、クラス担任がすぐにいろいろなことを決められるわけではなくて、学校側の許可を取ったり、承認を得なければいけないケースも多く出てきます。その際にかなり時間がかかることは予想されますし、場合によっては反対してくる人も想定できます。上記で書いた通りですね。
そういったことを踏まえて、教育展が生かされるのはもちろんあるかとも思いますが、これからまだまだ時間がかかりそうなのは間違いなさそうです。
まとめ
教育展については、かなり目から鱗で多くの新しい内容があることに気づくことができた様子でした。教育について、もっと良くするためにできそうなことはかなり多くあるものです。今回できそうなICT活用を行いつつ、学校で過ごしていくことが重要になるでしょう。
<筆者プロフィール>
小学校教諭を6年行ったのち、専業WEBライターとして独立。独立後は大手メディア等の執筆も行い精力的に活動する。運営している「まつむしぶろぐ」は月間10000PVを突破。ライターだけでなくディレクターなどにも活動を広げている。
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