2022年11月4日
女子の文系バイアスは高1から強まる、バイアス形成後、数学点数に影響か=IGS調べ=
Institution for a Global Society(IGS)は、中3~高3の文理傾向のバイアスの変化を男女別に調査し、2日にその結果を公表した。
生徒の潜在的な文系・理系傾向などのバイアスを明らかにする診断ツール「Ai GROW(アイ・グロー)傾向チェックテスト」のデータをもとに、2021年10月~2022年8月にわたり、中学3年生~高校3年生(計3325名)の文理傾向のバイアスの変化を男女別に分析した。
その結果、中学3年生の時点では男女ともに理系傾向であったにも関わらず、高校1~2年生にかけて、女子生徒は男子生徒よりも文系のバイアスが急激に強まっていることが明らかとなった。
男女別の数学点数の推移や、ステレオタイプに関する先行研究を踏まえて考察すると、小学4年生や中学2年生時点では数学点数に男女差はないが、高校3年生になると点数に男女差が出てきている。このことから、文理選択を迫られる高校1年生から2年生の時期に、「女子は文系」というバイアスが環境(教師や保護者の声)などの要因で強まり、実際に高校3年生で点数に影響が出ている可能性があるとしている。
Ai GROW傾向チェックテストは、従来のアンケートやペーパーテストでは顕在化しにくい、生徒の潜在的な文理傾向や心理的安全性、自己肯定感、自己効力感などを可視化するアセスメント。作為的な回答はできないため信頼性が高く、3分程度の測定で判定結果がリアルタイムで得られ、すぐに児童生徒の指導に役立てることができる。
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