2025年6月30日
「校則見直し」、進む学校と進まない学校の間には「生徒の意見を聞く機会」の実感 =カタリバ調べ=
カタリバは27日、校則見直し(ルールメイキング)に取り組む全国の中学・高校の生徒と教員計232人を対象に実施した、「何が校則見直しの進度の差を分けるのか?」その実態を明らかにする調査の結果をまとめ発表した。
それによると、「校則見直しのプロセスに生徒の意見をどの程度取り入れるべきだと思うか」と質問したところ、調査に参加した生徒全員が「校則見直しに生徒の意見を反映するべき」と回答(積極的に取り入れるべき73.4%+ある程度取り入れるべき26.6%)。
一方で、「校則見直しで、生徒の意見を聞く場は十分に設けられていると感じるか」と聞いたところ、「感じる」と回答したのは約6割(とても感じる22.6%+まあ感じる35.5%)だった。
「あまり感じない」「まったく感じない」と回答した生徒からは、「校則を変えるためのチームがあるだけで個人個人が校則変更を言える立場ではない。生徒が考えた校則など提案をいう場面が教員との面談しかない」「Google formを通して生徒の意見を聞いてることになっているが、実際答えてくれている人も少ないし、そのformを投げかける回数も少ない」などといった声が寄せられた。
また、校則見直しの進み具合を分ける要因について分析したところ、意見表明の機会の有無や程度が校則見直しの進み具合に影響を与える可能性があることが分った。校則見直しが進んでいる学校では、「意見を聞く場が十分に設けられている」と感じる割合が増加する傾向がある。
では、生徒の「意見を聞く場が設けられている」という実感は、具体的にどのようなことによって育まれるのか。「設けられていると感じる/感じない」その回答理由を詳しくみると、実際に多様な形で意見を聞く「機会や場」というものの存在が浮かび上がってきた。
様々な形で生徒の意見を聞く機会や場が設けられている場合には「意見表明の機会がある」と感じられており、逆にそのような機会がない場合は「意見表明の機会がない」と感じられていた。校則見直しのどの段階でも、場や機会があることで、生徒は「意見を表明する機会がある」と認識する傾向が見られることが明らかになった。
一方、教員側の結果をみると、「校則見直しのプロセスに生徒の意見をどの程度取り入れるべきだと思うか」との質問に、教員の9割以上が「生徒の意見を取り入れるべき」と回答している。
また、教員の自由記述回答を詳しくみると、校則見直しに実際に取り組んでいくことや、生徒の意見を聞く場や機会を持つというステップに至るまでにある、様々な壁や難しさが垣間見えた。
具体的には、「生徒や新しく異動などで来た教師が校則内容を把握していないという問題が起きている」「私が担当を外れて以降、見直しの傾向から離れていった。生徒・教員へのアンケートも取らなくなっており、とても残念だ」「“荒れ”たらどうするのかと不安感から昭和の管理教育から脱却できていない職員がいる」などの声が寄せられた。
すなわち、「人員配置や異動の問題」「風紀上の懸念」「慣習」、学校のシステムや根付いている文化などから、生徒の声を聞く場を設けるということが単純な話ではないという実態が浮き彫りになった。
この調査は、「みんなのルールメイキングプロジェクト」のパートナー校(対話的な校則・ルールの見直しに取り組んでいる/取り組みを検討している)の中学・高校の教員と生徒を対象に、2024年11月6日〜2025年2月10日にかけてインターネットで実施した。有効回答数は232人(教員108人、児童生徒124人)。
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