2025年10月31日
経済的に困難な子育て世帯、高1保護者の約半数が「就学を続けられない可能性がある」と回答 =セーブ・ザ・チルドレン調べ=
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは30日、同団体の子ども支援事業「子ども給付金~新入学サポート2025~」を利用した、全国46都道府県の保護者436人と中高生148人を対象に実施した、「経済的に困難な子育て世帯の中学・高校の就学費用負担に関する実態調査」の結果をまとめ発表した。
同給付金は、経済的や生活上の困難がある世帯を対象に、中学・高校の入学に関わる費用の一部を支援するもの(子ども1人につき、中学入学時3万円、高校入学時に5万円を給付、返還の必要なし)。2022年から対象地域を全国へ拡大し、2022~2025年までに延べ3640人が利用している。
今回の調査報告書は、同給付金の利用世帯に対し、中学・高校の卒業・入学にかかった具体的な費用や、政府への要望に関するアンケート結果をまとめたもの。
それによると、卒業・新入学、入学後に就学のためにかかった費用について調べたところ、「制服代」「卒業アルバム代」「教科書・教材費」「パソコン・タブレット代」が 2024 年度調査より金額が上昇。特に制服代は中1、高1どちらも約1万円上昇していた。
パソコン・タブレットについては、高1は国公立で49.2%、私立で61.5%が「購入・リースが必要だった」と回答。その際の補助金・助成金については、「あった」という回答が国公立で41.9%だったが、私立は1.7%だけだった。
また、高1の保護者に高校入学時の心配事を尋ねたところ、約半数(45.0%)が「経済的な理由で就学を続けられない可能性がある」と回答。また、高校の就学継続に負担となっている費用を聞いたところ、半数が「通学時の昼食費」「学校納付金」「制服・指定品の購入費」を挙げた。
一方、中高生に中学や高校入学時の悩み事を尋ねたところ、8割近く(79.7%)の中高生が「親がお金のやりくりに苦労していた」と回答。「中学校の入学準備にお金がかかってしまったので、生活が更に苦しくなってしまった」という声も寄せられた。
また、「卒業・新入学時に必要な支援」について聞いたところ、保護者、中高生どちらも約 7割が「制服・運動着などを安く買えるようにすること」と回答。ほかにも、半数以上が「学校に必要な教科書や副教材は学校が用意すること」「学校指定品をなくして、安い商品を選べるようにすること」を挙げた。
この調査は、セーブ・ザ・チルドレンが実施した「子ども給付金~新入学サポート2025~」の利用世帯を対象に、8月1~17日にかけてインターネットで実施した。有効回答数は、全国46都道府県の保護者(大半がひとり親世帯・女性)436人と、中高生148 人。
関連URL
最新ニュース
- 全国の学校施設づくり関係者と文科省がフラットにつながる「CO-SHA Slack コミュニティ」始動(2025年12月19日)
- eスタジアム、和歌山県主催・第2回「和歌山県高校eスポーツ選手権2026」に参画(2025年12月19日)
- 習い事や学習塾、8割以上の親が「子どもの成長につながった」と実感 =イー・ラーニング研究所調べ=(2025年12月19日)
- 子どもの新年の目標・抱負、8割以上の親が「達成のために助言や手助けをした」=栄光ゼミ調べ=(2025年12月19日)
- Biz Hits、理系出身者に聞いた「理系におすすめの職業」ランキング(2025年12月19日)
- デジタルハリウッド、neoAIと共同開発した壁打ちチューターAI「Ututor」が「生成AI大賞2025」優秀賞受賞(2025年12月19日)
- FC今治高校×三菱電機、「未来の理系人財」育成プロジェクトで共創ワークショップ開催(2025年12月19日)
- ARI、長岡技術科学大学でAIを使いこなす視点を学ぶ「キャリア形成研修」実施(2025年12月19日)
- 日本数学検定協会、「すらら国際デジタル算数/数学コンテスト2025」に数検3級から8級の英語版の問題提供(2025年12月19日)
- わけわけ、子どもの我流プログラミングを本物の教養へ変える「ゲームクリエイター探究講座」オンライン説明会開催(2025年12月19日)
















