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2026年3月24日
IGS、50万件超・20万人以上のデータが明かす『非認知能力白書 2025年度版』発刊
Institution for a Global Society(IGS)は19日、非認知能力測定ツール「Ai GROW」を通じて蓄積した大規模データを分析した報告書『非認知能力白書 2025年度版』を発刊した。
同白書は、早稲田大学文学学術院の小塩真司教授の監修のもと、全国532校・20万4190人から収集した51万1122件のデータを分析したもの。分析期間は2020年4月から2025年11月までで、日本の学校教育における非認知能力の実態を体系的に整理している。
白書では、「非認知能力」を協調性、自己制御、コミュニケーション力、リーダーシップなど、テストでは測りにくい力として位置付け、学業、就労、健康、社会参加といった長期的な人生の成果に深く関わるものと説明している。一方で、数値化や比較分析が難しく、測定や可視化の手段が十分に整っていない現状があることから、教育関係者が参照できる実践的資料としてまとめたという。
分析のもとになった「Ai GROW」は、「考える力」「自分自身との向き合い方」「他者との関わり」「社会や集団との関わり」の4領域・25コンピテンシーを、生徒の自己評価と他者評価によって可視化するツール。白書ではこのうち、自己評価・他者評価の双方で有効回答率が高い9項目に絞って分析している。
白書では主な発見として3点を挙げている。1点目は、中学3年から高校1年への移行期が「見逃せない転換点」になっていること。他者評価は中学1年から高校3年にかけて緩やかに上昇する一方、自己評価では高校入学時に広範な低下が見られたという。これは能力そのものの低下ではなく、新しい集団の中で自己認識が揺らぐことによるものと考えられ、高校入学直後は非認知能力育成において介入効果が高いタイミングだとしている。
2点目は、「影響力の行使」が国際比較で最も低い水準にある一方、環境設計によって変化し得る領域であること。継続受検者が最も成長した項目でもあり、発言や主導、リーダーシップの機会を意図的に組み込むことで、さらなる成長が期待できるとしている。
3点目は、自己評価と他者評価が「別の情報」であり、目的に応じた使い分けが重要だという点。全体の83%の生徒が自己評価を他者評価より低く見積もっており、その差は平均約10ポイントにのぼった。他者評価は「実際にどう見られているか」を、自己評価は「自分をどう認識しているか」を示すため、成果測定には他者評価、内省支援には自己評価というように活用目的に応じた設計が必要だとしている。
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