2022年5月31日
小中学生の約8割が「おかしいと思う決まり・校則がある」と回答=キッズ@nifty調べ=
ニフティは30日、同社の子ども向けサイト「キッズ@nifty」が、全国の小中学生1180人を対象に実施した、「校則に関するアンケート調査」の結果をまとめたレポートを公開した。
それによると、「あなたの学校には、おかしいと思う決まりや校則があるか?」を聞いたところ、「ある」と答えた小中学生は全体で81%と高い割合になった。一方、「ない」は小学生で26%、中学生ではわずか12%だった。
「おかしいと思う決まりや校則」は、具体的にはどんなものなのかを聞いたところ、全体では、「髪型について」64%、「服装について」53%、「文房具について」36%、「下着について」と「ケータイ・スマホの持ち込みについて」が各33%などだった。
小学生の回答で最も多かったのは、約7割(71%)に達した「文房具について」だった。中学生では「髪型について」の84%をトップに、「服装について」68%、「下着について」36%が続いた。「その他」では、「メイクの禁止」や「自転車での登下校NG」などがあげられた。
「髪型についておかしいと思う決まり」を挙げてもらったところ、小学生では、「髪を染めることの禁止」55%と「ゴムの色の指定」53%の回答がどちらも5割を超えた。中学生では、「ゴムの色の指定」が70%と高い数字になった一方、「髪を染めることの禁止」は40%だった。
「その他」では、「エクステやパーマの禁止」のほか、「女の子は肩より下の場合3つ編み、男子の髪の毛は耳の上まで」「お団子ヘアNG」「3つ編みはいいけど編み込みはダメ」といった厳しい決まりもあった。
「服装に関するおかしいと思う決まり」については、小中学生とも、トップは「靴下の色や長さの指定」(小学生50%、中学生71%)だった。「スカートの長さ」については小学生の25%に対し中学生では64%と、大きく差が開く結果になった。
「その他」では、「寒くても体操服は半ズボン」「登下校中は暑さに関係なくブレザー着用」といった内容があげられた。
また、「下着に関するおかしいと思う決まり」に関しては、全体では、「色の指定」71%、「ガラの指定」42%、「体操着の下に肌着を着てはいけない」39%などが挙げられた。中学生の回答では「色の指定」が最も多く、小学生で最多だった「体操着の下に肌着を着てはいけない」は約1割にとどまった。
「文房具に関するおかしいと思う決まり」については、寄せられた自由回答の中で多かった校則は、シャープペンやボールペンの使用禁止だった。
また、鉛筆の濃さや本数まで指定されているケースや、キャラクターがデザインされたガラ物の持ち込みを禁止している学校もあったほか、消しゴムや筆箱の形に至るまで、細かく決められた内容に困惑する小中学生の声もあった。
「おかしいと思う決まりや校則を守らないとどうなるか?」を尋ねたところ、「400字の反省文・改善レポートを書かされて、もしまた破ったらもう1枚追加になる」、「シャープペンを持ってきているのがバレたら先生に没収される」、「モノによっては謹慎になる場合もあるし、あまりにもひどいと自宅謹慎とか隔離謹慎まである」などの声が寄せられた。
ルール違反の内容に差はあっても、やはり違反アイテムの没収や注意・指導といった何らかのペナルティを課されるケースがあるようだ。職員室に呼び出されたという声や、中には校長から直々に注意を受けたという子どももいた。
「決まりや校則はあった方がいいと思う理由」を聞いたところ、「なんにもないと校内や地域に迷惑がかかる」、「あまりに自由すぎると学校が荒れるから、理にかなった校則はあるべき」などの声が寄せられた。
また、「決まりや校則を変えられるなら、どんな風にしたいか?」を尋ねたところ、「“ちゃん・くん”呼びしないといけない校則をなくす。呼び捨ての方が仲良しな気がするから」、「髪は染めるのは禁止すべきだけど、長さは自由でいい。制服に黒い靴下・体操服に黒い靴下もOK。下着も派手なものでなければ色は自由に」などの声が寄せられた。
寄せられたアイデアは、「シャープペンの使用可」「筆箱の形はなんでもいい」といった決まりから、「服装の自由化」「スマホの持ち込みOK」など学校生活を送る上での校則まで実に様々。服装に関しては、細かい決まりを設けるのではなく、それぞれの個性・多様性を尊重してほしいというコメントが寄せられた。
この調査は、小中学生を中心とする「キッズ@nifty」訪問者を対象に、4月19日~5月5日にかけて、インターネットで実施した。有効回答数は1180人。
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