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2026年6月10日

岡山理科大学、「ロボコン経験者はなぜ市場価値が高いのか?」赤木徹也教授インタビュー公開

加計学園は8日、日本工学教育協会が表彰する「第29回(2024年度)工学教育賞」(業績部門)を受賞した、岡山理科大学情報理工学部の赤木徹也教授のインタビューを公開した。

インタビューに答える赤木教授

ロボットコンテスト(ロボコン)を通じたものづくり教育は、学生の成長にどのような影響を与えるのか。赤木教授は以前から「ロボコン経験が学生の市場価値を高める」と発信。今回、その効果を実際のデータで検証したところ、予想を上回る成果が見えてきたという。

それによると、今回改めてデータを分析したきっかけについて赤木教諭は、「ロボコンを経験した学生は研究や就職で活躍するケースが多いと感じていました。しかし、それはあくまで教員としての実感です。本当に効果があるのか、データで確認したいと思ったのがきっかけでした」と話す。

実際にどのような結果が得られたのかを尋ねると、「まず驚いたのは、大学院修士課程に進学した学生たちの研究活動です。ロボコンを継続的に経験した学生では、国際会議での発表率が23%から129%へと約6倍に増加しました。また、学生が筆頭著者として執筆した学術論文(Journal)の割合も8%から48%へ大きく向上しています。つまり、ものづくり教育を通して、研究に挑戦する姿勢や能力そのものが向上していることがデータから見えてきました」という。

博士課程の学生にも同様の傾向が見られたかについては、「博士課程ではさらに顕著でした。博士号取得のために必要となる論文数が、ロボコン経験者では従来の2~3倍に増加しています。さらに、博士課程学生の中でも採択が非常に難しい日本学術振興会特別研究員(学振)についても、申請者3名のうち2名が採択されました。学振は全国の博士課程学生の中でもごく少数の優秀な学生が採択される制度ですので、この割合は旧帝大生でも難しい驚異的な数字だと思います」とした。

今回は研究だけでなく、就職状況も分析したことについては、「研究活動が活発になることは分かりましたが、それが社会での評価につながっているのかも確認したかったのです。2025年と2026年に修了したロボコン経験者の大学院生の就職先を調査しました。その結果、日本の全企業のわずか0.05%程度の厳選されたトップ集団である東証プライム上場企業への就職率が78%でした。さらに、非上場ながら売上高2兆円規模を誇る矢崎総業を同等企業として含めると、89%の学生が大手優良企業へ就職していました」とした。

「工学系の旧帝国大学大学院生と比較しても遜色ない水準です。地方私立大学の大学院生としては、非常に高い実績を誇っています。また、就職先企業の平均年収を算出すると約804万円となりました。もちろん年収だけが人生の価値ではありませんが、学生たちが安定した環境で成長し、豊かな人生を送る可能性を示す一つの指標にはなると思います」と地方私大としては非常に高い実績だったという。

赤木教授自身もこの教育効果を強く実感していたという。「実は私の息子は工業高等専門学校(高専)から国立大学への編入学も検討していました。しかし私は、本学科(旧知能機械工学科)の教育内容やロボコンを中心とした実践教育に自信を持っていたので、本学への進学を勧めました。卒業後は、高専時代から就職を希望していた世界シェアNo.1の大手企業でエンジニアとして活躍しています。これは親としてだけでなく、教育者としても非常にうれしいことです」。

最後に、高校生へのメッセージとして、「ロボコンの本質は、ロボットを創ることではありません。課題を見つける力、仲間と協力する力、失敗から学ぶ力、自ら考えて行動する力など社会人基礎力と呼ばれる仕事をする上で必要な力を高いレベルで身につけることです。

今回の分析によって、その教育効果が研究成果や就職実績という数値で見える形で実証できました。現在も2027年修了予定の学生たちから続々と内定報告が届いています。これまで先輩たちが進んだことのない新たな企業への挑戦も始まっています。今後どのような結果が出てくるのか、私自身とても楽しみにしています」と語った。

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