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2014年3月31日

e-AT利用促進協会/障がいのある児童生徒の学びに役立つタブレット活用

e-AT利用促進協会は、特別支援学校などの教員を対象にした「タブレット端末活用研修会」を、国立特別支援教育総合研究所(神奈川・横須賀市)で29日と30日に開催した。

タブレット端末活用研修会

障がいのある子どもの快適な学校生活実現に役立つ技術や情報を学ぶために開かれたもの。肢体不自由、視覚障がい、聴覚障がい、知的障がいなどの児童生徒たちへの教育と自立を図り、必要な知識を授ける特別支援学校に勤務する教員らが参加し、29日はICT活用についての講義やワークショップが行われた。

国立特別支援教育総合研究所 金森克浩氏

まず、国立特別支援教育総合研究所の金森克浩氏が基調講演を行った。

特別支援学校でのICT活用に際して考えるべき点として、金森氏は「社会参加と自立」「学びの楽しさを知ること」とともに「コミュニケーション支援」を挙げ、ICT機器は様々な障がいに共通する“情報を扱うことが難しい”という課題を解決する鍵となると語った。

タブレット端末の活用方法や充実状況について2012年度に行ったアンケート調査結果(肢体不自由・特別支援学校)を示した。これによると、2~3台だけの配備にも関わらず「充実している」とした学校がある反面、55台以上配備された学校が「不十分」と回答するなど、配備状況と充実度にばらつきがあったという。これについて、「活用が進むほど足りないと感じるのではないか」と金森氏は述べた。

2013年の障害者差別解消法制定を受けて、文部科学省では“合理的配慮”など環境整備を推進するため、2014年度に障がいのある児童生徒のための教材の整備や新たな教材開発等のための予算を計上するなど、取り組みが進められていると語った。今後、こうした点からもタブレット端末やデジタル教材等は注目されるという。

ワークショップ

また、iPadを使ったことのない初級と使ったことのある中級コースとに分かれてワークショップを行い、中級コースでは、アクセシビリティを中心としたiOSの機能について解説を行った。

例えば、iPad等には視覚サポートして、選択したテキストの範囲を読みあげる機能がある。「画面の情報が分からない」「眩しくて見えない」といった“困り感”をもつ人たちが利用すると便利な機能で、そのほか聴覚や学習のサポートができる機能の操作方法についても具体的に紹介した。

さらに、文字学習や算数•数学、認知学習、コミュニケーションなど目的別に、各種アプリを紹介し、グループに分かれて、アプリを使って実際に教材をつくるワークショップなど、学校ですぐに取り組める実践的な研修が行われた。

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