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2017年2月13日

プログラミングで教科を学ぶ、相模原市の挑戦はじまる

配付された国語科の学習指導案の「プログラミング教材の活用」には、「書くために材料を集める方法として、図書資料やインターネット資料の活用が一般的である。また、一般的であるがゆえに、国語科のみならず多くの教科でも活用される情報収集の手段である。しかし今回活用するプログラミング教材は、情報を受信するだけでなく、情報を得るためにこちらからの発信も必要となる。この『双方向性』が児童の思考を促し、より質の高い文章を書くことにつながると期待できる」を書かれている。

公開授業の様子

公開授業の様子

ここで言う『双方向性』とは、チームで話し合って~ロボットを組み立てて~プログラミングして~動かして試行錯誤して~目的に到達する、という能動的な学びの活動のことだと推察する。この授業の目標は高い、そして、ハードルも高い。

神奈川県相模原市立旭小学校は9日、公開授業「目指せ、報告文マスター!~プログラミング教材を活用して~」を開催した。

ヘリコプターから荷物をつり上げる

ヘリコプターから荷物をつり上げる

今回公開されたのは荒木昭人教諭の4年生国語の授業。プログラミング教材「WeDo2.0」とタブレットPCを使って、ロボットプログラミングを体験し、レゴ社からビデオで送られてきた「感じたこと学んだことを報告文にまとめて送って欲しい」というミッションに応えるという設定。

プログラムを相談し合う

プログラムを相談し合う

本時では、既に基本プロジェクトに沿ったロボットの組み立てがチーム毎に完了しており、主にプログラミングを実行して不具合を調整するという段階。ヘリコプターで人や荷物をつり上げたり、車の走る速度を調整したり、自動販売機に“ありがとうございました”という音声を録音したりと、様々な作業やトライアンドエラー繰り広げられた。

授業のまとめの “感じたこと”“学んだこと”では、「センサーがないとプログラムだけではだめだと分かった」「プログラミングがむずかしければむずかしいほど、いいものができる」「実際の災害の時のことを考えた工夫が必要だと感じた」「持ち上げる物が重くなるほど速度が遅くなった」など、プログラミングを通じて学んだことが発表された。

「感じたこと」「学んだこと」を発表

「感じたこと」「学んだこと」を発表

授業後に行われた参加者向けの説明会で、プロジェクトを進めてきた相模原市立総合学習センターの岡部竜生指導主事は「今回のプログラミング活用授業は、旭小学校、荒木先生それに4社の協力で2学期から準備を続けてきた。試行錯誤の連続だが今後は、どの教科と結びつければよいか、教職員の研修はどうするかなども検討していく。学年や教科を絞って夏休みに研修を行い、2学期からはプログラミング活用授業を始めたい」と、積極的にプログラミング教育を進める姿勢を示した。

シートに貼られた「報告分のネタ」

シートに貼られた「報告分のネタ」

「プログラミング教材を活用した授業では、評価はどうするんですか」という参加者からの質問に対し荒木教諭は、「難しいです。評価は成果物で行うのが基本だと思うのですが、それにプログラミング的思考がどう加味されるのか・・・」と困惑の表情を浮かべる。

無理もないのである。プログラミングを教科の中に取り入れて、単元の学習をするとともに「プログラミング的思考」も育みましょう。というのが、今のところの文部科学省の指針だが、実際に行うにはかなりハードルが高い。実施するだけでも大変なのに、評価の基準や方法まで簡単に示せるものではない。

相模原市では、中学校全校にロボットプログラミング教材「レゴ マインドストームEV3」を配備し、積極的にプログラミング教育に取り組んできた。それでも小学校での実施は容易ではないようだ。タブレットPCやプログラミング教材も、まだまだ行き渡ってはいないだろう。

ハードルが高いからといって、「小学校でプログラミングを学ぶ必要が無い」などという考えは持たないで欲しい。子ども対の未来には、間違いなく必要な事なのだ。

相模原市のような果敢な挑戦を、多くの自治体できょうからでも始めて欲しい。

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