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2017年3月13日

前原小6年生、卒業記念に「HackforPlay」開発者と遊んで学ぶ

東京都小金井市立前原小学校は10日、6年生の卒業を記念して、ハックフォープレイの代表で2015年度未踏スーパークリエータ認定の寺本大輝さんの講演「キャリア&プログラミング」とプログラミング体験授業を開催した。

「キャリア&プログラミング」

「キャリア&プログラミング」

講演会は、前原小学校の松田孝校長との対談形式で進行。はじめに松田校長の、「きょうここに来るまでに事件があったみたいですね」という振りで始まった。

寺本さんはこの日、金沢から東京に向かう深夜バスで財布を忘れてしまったことに気づくが、すでに出発後でどうしようもない。Facebookに「誰か助けて~」と書き込むと、朝、東京駅に着く頃には、友人が京都の駅でJRの料金を代わりに支払ってくれて(「便宜乗車」という制度)、無事前原小学校のある小金井に到着。「ネットって凄いよね」という話。

松田校長(左)と寺本さん

松田校長(左)と寺本さん

寺本さんは、現在22歳でハックフォープレイの代表取締役社長。16歳の時、高等専門学校入学後の授業で“プログラミング”と出会い、夢中で勉強したという。交通費も自前で金沢から東京までやってきてくれた理由について寺本さんは、「来た理由を聞かれても困る。来ない理由がない。松田校長が声を掛けてくれて、みんなにプログラミングの授業ができるなんて凄い。とにかく、1人でも多く、プログラミングを好きになって欲しいんです。僕の子どもの頃は、プログラミングを知らなかったけれど、みんなには、誰でも出来るようになって欲しい。僕が始めたのは16歳だけど、みんなはまだ12歳でしょ。確実に僕を追い越す人が、ここに2~3人はいるはず」と熱く語りかけた。

「プログラミング学習は教え合いが大切」という大澤教諭(左)から話を聞く寺本さん

「プログラミング学習は教え合いが大切」と大澤教諭(左)から話を聞く寺本さん

講演会の最後に松田校長から、「では、プログラミングで使用する“HackforPlay”の使い方ついて説明していただけますか」と解説を求められると、短い動画で“HackforPlay”がプログラムを自分で書き換えないとクリアできないゲームであることを説明、視聴後「手順とか、やり方とかいうより、ゲームのクリアを目指して遊んでください」と言って“HackforPlay”へのアクセス方法だけ教えてくれた。

教室に戻った子どもたちはそれぞれの端末で、遊べるプログラミング“HackforPlay”をスタート。

自然発生で「教え合い」が

自然発生で「教え合い」が

「ぜんぜんわかんないし」「何をどうすればいいんだ」「どこから始めるの」
「先生先生!“コデ”ってなんですか。シー・オー・ディ・イー・で“コデ”」
「コードね」と先生。
「コードか。なんか、プログラミングというより英語力の問題だな」と、英文コードが表示された画面を覗き込む児童。コードはわかるんだ。

ゲームのやり方の説明など一切無いのだが、開始5分でほとんどの児童が問題なくゲームで遊んでいる。そして、プログラミングの課題であるコードの書き換えも、誰かがやり方を見つけると瞬く間に教室に拡がっていく。

“HackforPlay”開発者、寺本さんの直接指導もあり

“HackforPlay”開発者、寺本さんの直接指導もあり

子どもたち個々のペース、個々のやり方で遊び(ゲーム)と学び(プログラミング)に取り組んでいる。松田校長もおもわず、「これってアダプティブ・ラーニングだよな」と呟いていた。

およそ2時間の授業で、多くの児童はプログラムの書き換えに成功してラスボスを倒し、完全クリアを達成。オリジナルゲーム制作まで進んだ。

まとめの挨拶で寺本さんは、「みんなの中に、これまで僕が出合った中で一番速く“HackforPlay”をやる人がいました。みんな凄いです。ゲームで遊ぶだけじゃなく、遊びを作る人になってください」と、卒業生にエールを送った。

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