2021年10月25日
CFA協会、新型コロナウイルスによる日本の大学生と新卒者のキャリア展望 実態調査
CFA協会は21日、日本の回答者1000人を含む15の市場の18歳から25歳の現役大学生および新卒者1万5000人以上を対象に実施した、キャリア展望に関する調査結果を発表した。
日本の回答者中、キャリア見通しについて自信があると回答したのは43%と、調査対象となった世界の15の市場の中で最下位に。世界的に見ると、過半数の回答者(58%)は、新型コロナウイルスの影響を受けてもなお、将来のキャリアの見通しに自信を持っており、金融、医療、教育などの伝統的に安定した分野は、この不確実な時代を生き抜く大卒者にとって依然魅力的であるという。
また、コロナ禍でキャリアに対する認識や期待にも影響を与えているという。日本の回答者の44%、世界の回答者の約半数(49%)が、新型コロナウイルスの流行以降、キャリアの見通し、希望、期待に関する認識が変わったと回答。日本の回答者の多くは、新型コロナウイルスの世界的大流行が長期的なキャリアの見通しにマイナスの影響を与えた(42%)、あるいはキャリアに対する期待を見直すきっかけになった(40%)と回答。
しかし、こうした全体的な懸念の一方で、日本の回答者の4分の3近く(72%)は、自分のキャリアの見通しは親の世代と同じかそれ以上に良くなっていると感じており、これは全世界の回答者(75%)と比べても遜色ない。日本の回答者が将来のキャリアについて自信を持っている業界は、医療・科学(20%)、教育(20%)、販売・メディア・マーケティング(15%)、芸術・文化(15%)、IT・通信(13%)、金融(11%)など。
日本の回答者の半数近く(46%)、世界の回答者の半数以上(57%)が、学位取得のために勉強したことでキャリアの見通しが良くなったという。
日本の回答者の8割近く(79%)が、現在の雇用市場ではスキルアップや大学院での資格取得が重要であると感じており、半数近く(47%)が、大学院での資格や専門的な認定を受けることで、仕事を探す際に有利になったり、より高い収入を確保できたりする(46%)という。さらに、半数以上(52%)が、専門的な資格を持つことは収入の見通しや仕事の充実度、機会に大きな影響を与えるという。
社会や環境に積極的に貢献する業界で働くことは、学生や新卒者にとって非常に重要なことであり、全世界の回答者の9割近く(87%)、日本の回答者の4分の3以上(78%)が、キャリア選択の重要な要素であると回答。
日本の回答者が社会や環境にポジティブな貢献ができると考えているキャリアは、医師(24%)、看護師(19%)、教師(16%)、公務員(15%)、科学者(15%)など、医療や公共の分野。懸念されるのは、環境や社会にポジティブな影響を与えることができる職業として、投資管理のキャリアを考えている回答者がわずか5%しかいないこと。この結果は、人材を確保するためには、投資業界でのキャリアがもたらすポジティブな影響について、学生に伝える努力が必要であることを示している。
雇用主や働き方を評価する際、日本の回答者が雇用主に求める最も重要な福利厚生は、給料が良いこと(28%)、充実した休暇手当(27%)、充実した年金拠出(22%)、柔軟な労働時間(22%)、リモートワークの選択肢(20%)など。勤務地の希望については、出社とリモートワークの選択を完全にフレキシブルにする(29%)、都市圏でのオフィス勤務に戻る(21%)、海外で働けるようにする(20%)、都市の主要オフィスから離れた場所に住めるようにする(19%)など。
この調査はCFA協会がCensuswide社に委託し、7月2日~7月26日にかけて、学士号以上の学位を取得するために在学している学生、または過去3年以内に学士号以上の学位を取得して卒業した学生の計1万5186人を対象に実施。回答者の国籍は、英国、米国、日本、カナダ、インド、オーストラリア、シンガポール、香港特別行政区、アラブ首長国連邦、ドイツ、南アフリカ、スペイン、フランス、ブラジル、メキシコ。
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