2021年12月23日
70.6%の保育施設が採用活動がうまく行かなかったケースがあると回答 =コドモン調べ=
コドモンは21日、こども施設向けICTシステム「コドモン」を利用しているの全国のこども施設を対象に、保育士等採用に関するアンケートを実施し、結果を発表した。
「Q1 保育士採用の近年の傾向について教えてください」と聞いたところ、「採用しにくくなってきている」との回答が56.7%と半数以上に。「採用しやすくなってきている」と感じている施設は10.3%と全体の1割程度で、採用が困難な状況であることが明らかに。
「Q2 数年以内で、保育士採用でうまく行かなかったケースはありますか?」と聞いたところ、70.6%の施設が採用でうまく行かなかったことがあると回答しており、採用活動方法の改善が大きな課題であることがわかるという。
「Q3 2021年度の採用予定人数を教えて下さい」と聞いたところ、54.6%の施設が「2~5人採用予定」と回答。次いで「1人採用予定」が21.6%、「採用予定なし」が10.3%と、6人以上の採用を予定している施設はごくわずかとなっている。
「Q4 2021年度の採用予定に対して、スケジュール通り進んでいますか?」と聞いたところ、「例年通り」が36.1%と最多だが、昨年の57.2%よりも20.1%減少。「予定に対して遅れている」の回答は34.5%と、昨年の31.0%から増加し、採用スケジュールが予定通りにいっていない施設が増加の傾向にある。
「Q5 【例年通り】【予定より早まっている】と回答された方はお答えください。想定される理由として考えられるものを下記より選択ください。※複数選択可」と聞いたところ、採用スケジュールが「例年通り」もしくは「予定より早まっている」施設については、実習生の受け入れや園見学の実施に力をいれている。また、ホームページの充実や労働条件の魅力発信にも注力しており、実際に施設に足を運ばずとも求職者に情報提供ができる体制を整えていることがわかる。
「Q6 【予定より遅れている】【わからない】と回答された方はお答えください。想定される理由として考えられるものを下記より選択ください。※複数選択可」と聞いたところ、「新卒の応募がまったくなかった」の回答が最多となり、「わからない」の回答が上位にきていることも注目すべき点だという。その他の意見として昨年同様、新型コロナウイルスの影響もあったとの回答もあり、ホームページ等での情報量の充実が従来よりも必要であることがうかがえる。
「Q7 例年多い求職者の応募ルートを教えて下さい。(複数選択可)」ときいたところ、保育園等の施設における求職者の応募ルートは多い順で「学校に提出している求人票」15.9%、「ハローワーク」14.0%、「保育実習からの応募」11.9%、「自施設ホームページ」10.5%。「ハローワーク」は昨年同様2番目に多い応募ルートだったが、割合としては昨年の16.9%よりも2.9%減少していることがわかる。また、「自施設ホームページ」について、昨年の8.6%から1.9%増加しており、ホームページの充実度が昨年よりも応募ルートに影響しているという。
「Q8オンライン面接等は実施されていますか?」と聞いたところ、オンライン面接等について「実施していない」の回答が76.8%。昨年の78.3%よりも若干の減少がみられ、面接という場においては、対面で実施することを選択する施設が多いという。
『「Q8」でお答えいただいた回答について、その理由を教えてください。』と聞いたところ、
実施していないと回答したひとは、「保育園内で対面で話すことで、施設側も求職者もお互いへの理解が深まると思う。」「オンライン面接の環境が整備されていない。」「実習生から採用をしているため。」と回答した。実施していると回答した人は「感染症拡大防止のため。」「遠方に住んでいる方からの応募も積極的に受け入れたいため。」と回答した。
「Q9 採用を行う上で、悩んでいる・苦労していることがあれば下記より選択ください。(複数選択可)」と聞いたところ、悩んでいること・苦労していることとして多い順に「『園の魅力』をどのように伝えればよいかわからない」20.9%、「現在の『採用方法』以外の追加施策を検討したい」18.3%、「現在の『採用手法』自体を見直したい」14.9%という結果に。魅力の発信方法や、現在の採用活動自体を改善していきたいことが伺えるという。
「Q10 保育業界において長期就労に繋がる人材を確保するために改善すべきと思うことがあれば、自由にご入力ください。」と聞いたところ、「施設独自の魅力を職員全員で共有する。」「明朗な給与規定を設け、給与水準を見直す。保育士に対しての待遇を充実させる。」
『「業務が多すぎて大変」というイメージをなくすために保育士の配置人数を見直す。』「園側が求める人物像(理想像ではなく現実像)と保育士が働きたいと思う環境を、どちらも具体的に示し、ミスマッチを防ぐ。」「マネジメントについてなどの研修制度を充実させる。」といった回答があったという。
この調査は、11月5日~11月19日にかけて、コドモンを利用する全国のこども施設を対象にメール案内、Web回答方式で実施。回答数は、194件。
関連URL
最新ニュース
- 20代の「仕事と学歴」に対する意識調査 =Personal調べ=(2024年11月21日)
- 共働き家庭の子どもの教育、「母親主導」51.4%、「夫婦共同」33.5%、「父親主導」13.9%=明光義塾調べ=(2024年11月21日)
- マイナビ、高校生向け探究学習サイト「Locus」を全国の高校へ4月から無償提供(2024年11月21日)
- チエル、全日本教育工学研究協議会全国大会(JAET)東京都港区大会に出展(2024年11月21日)
- 明治学院大学、生成AIで個人の「顔表情からの感情推定」を可能に 学生グループが受賞(2024年11月21日)
- 高度人材育成機構、「DX認定企業調査報告書 2024年版」公開(2024年11月21日)
- ISEN、「令和5年度学校・教育機関における個人情報漏えい事故の発生状況」調査報告書を公表(2024年11月21日)
- プログラミング教育「HALLO」、年長~中学生対象の「冬期講習会」を開催(2024年11月21日)
- CKCネットワーク、「出席扱い制度オンライン説明会」12月に開催(2024年11月21日)
- ワオ高校、通信制高校で海外を目指す 海外大学進学セミナー 23日オンライン開催(2024年11月21日)