2023年1月17日
2023年新卒採用学生、説明会・1次面接は約6割がオンライン実施を希望=リクルートマネジメント調べ=
リクルートマネジメントソリューションズは16日、2023年卒に向けて就職活動を行った全国の大学4年生、大学院2年生計1316人を対象に実施した、「2023年新卒採用 大学生の就職活動に関する調査」の結果をまとめ発表した。
それによると、採用活動や就活のハイブリット化の実態をみると、説明会と1次面接は約6割がオンラインでの実施を希望していることが分かった。中でも、「合同説明会」は62%、「会社説明会」は63.6%がオンライン実施を希望(「オンライン」「どちらかといえばオンライン」の合計)。
一方、「インターンシップ」は64.9%、「3次面接以降~最終面接前」は70.7%が対面での実施を希望していた(「対面」「どちらかといえば対面」の合計)。
2023年卒は、2022年卒に比べ、「面接経験がオンラインのみ」という学生の割合が全体的に下がっており、「オンラインのみ経験あり」と回答した学生の割合は、「3次面接以降~最終面接前」では、2022年卒で26.4%、2023年卒で18.1%で、特に3次面接以降はオンラインから対面に切り替わっていることが分かる。
新型コロナの影響については、「部活動・サークル活動に制限が生じた」が65.1%(「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」の合計)で、最も影響が大きいと捉えられていた。
就活に関しては、50.8%が「企業への応募書類や面接で語るエピソードに困った」、61.4%が「就活中、他の人の様子が見えず不安を感じた」と回答(「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」の合計)。
学生の志望度に最も影響が大きいプロセスについては、コロナ禍前からずっと「面接」が1位。また、2023年卒では、コロナ禍で減った「先輩社員との接触」がコロナ禍前の2020年卒並みに復活しており、対面での採用活動が再び増えてきた影響と考えられる。
内定を承諾した最終的な理由を聞いたところ、「自分のやりたい仕事(職種)ができる」15.6%と、「希望の勤務地に就ける可能性が高い」11.6%がこれまでで最も多かった。「育成に力を入れている」、「入社後のキャリアを具体的にイメージできる」も選択率が上昇傾向。
一方、「社員や社風が魅力的である」「福利厚生や給与など制度や待遇が魅力的である」「業績が安定している」は毎年上位に挙がっているものの、選択率は年々減少傾向で、会社に就く「就社」ではなく、職に就く「就職」の意識が高まっていることを示す結果となった。
就活をする中で、企業からフィードバックを受けた経験がある学生は58.6%で、70.7%の学生はフィードバックに対して良い印象を持っていた(「良い印象」「どちらかといえば良い印象」の合計)。
また、「自己理解の状況」に関する調査では、「自分がどのようなことに興味があるかよく分かっている」が56.5%、「自分がどのようなことが得意かよく分かっている」が57.7%、「自分のいいところも悪いところも理解できている」が60.5%で、就活を経ても、自己理解に関しては6割程度にとどまっていることが分かった(「どちらかといえばあてはまる」「あてはまる」の合計)。
社会人としての自覚に関する調査では、「企業で社会人がどのように働いているかについて理解できている」が46.0%、「社会人としてやっていける自信や見通しを持っている」が35.3%、「社会に出る覚悟ができている」が43.7%、「社会や経済がどのように動いているのかについて理解できている」38.5%で、社会人の自覚に関しても5割未満にとどまることが分かった(「どちらかといえばあてはまる」「あてはまる」の合計)。
社会人との対話経験、就活の相談相手に関する調査では、大学入学から現在までの間に、就活の悩みや、「社会人としての生活」、「働くこと」について相談したことのある社会人について、相談相手の数は2~3人、じっくり話した社会人の数は0~2人が多かった。
相談相手は、「家族」63.7%が最も多く、次いで「友人・先輩・後輩」61.1%。最も身近な就活のプロといえる大学・大学院のキャリアセンターを挙げたのは32.4%にとどまった。
この調査は、2023年卒に向けて就職活動を行った全国の大学4年生、大学院2年生を対象に、2022年7月1日~31日にかけて、インターネットで実施した。有効回答数は1316人。
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