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2023年7月21日
CODEGYM、「絶対に答えを教えない」生成AI・学習アシスタントアプリ公開
CODEGYMは20日、大規模言語モデル(LLM)の技術を応用したコンシューマ向けアプリとして、主に中・高校生を対象にした、勉強・学習AIアシスタントアプリ「宿題ポケット」を公開し、提供を開始した。
同アプリは、App Storeからダウンロードできるほか、Webアプリとしてブラウザから利用できる。また、Androidアプリも数日以内に配信予定。
「宿題ポケット」(グローバル展開ブランド「StudyPocket.AI」)では、LLMなどの生成AI技術を使って、学習アシスタントAIが答えを教えることなく、生徒・ユーザーとともに考え方や解き方を導く。宿題や勉強の相談という学生の明確なニーズに、チャットを通じて「考える力」「知的探究心」「批判的思考」を磨くための対話文脈を構築する。
生成AIの活用では、たとえば「なぜ雲は白いのですか?」という質問に対し、一般的な対話型AIサービスでは、知識として回答結果をすぐに出力・提供するが、「宿題ポケット」では次のようなアプローチを行う。
―「良い質問ですね。色というものの性質について考えたことはありますか?なぜ赤いボールが赤く見えるのか考えてみましょう」、「たしかに、夏の晴れた青空に浮かぶ雲は白く見えて、どんよりとした雨雲は灰色に見えますね。ふだん私たちは、色をどのように認識していると思いますか?」
つまり、「雲が白い理由」という日常的な疑問、理科・科学の宿題テーマから始まり、「光の乱反射について」や「色の性質」を理解する。また、生徒は絵の具の色の見え方と、光の色の見え方の違いから、「加法混色」「減法混色」という色が持つ原理的な性質についても、知識を得る。
英語・数学などの問題でも同様に、ステップを踏んで生徒の宿題の質問に寄り添いながら、すぐに答えは教えずに、徐々にヒントを開示したり、分かりやすい例え話に置き換えて解説しながら、生徒自身が答えにたどり着くことを支援する。
特定の答えにたどり着く「数学」や、その他知識としての教科・科目だけでなく、読書感想文や自由研究、レポートの執筆など生成AIが得意としている「創作」の倫理的な観点でも、「宿題ポケット」は有用。
例えば、「芥川龍之介の『羅生門』の読書感想文を書いて」というリクエストに対して、何度依頼しても、「宿題ポケット」では、代わりに全文を出力するようなことはしない。
ただ、「どのような登場人物が印象に残りましたか」「そのシーンを読んだとき、どんな気持ちになりましたか」といった問いかけに答えを探るうちに、文章の骨子が完成し、その文脈ごとに最低限の一部添削などのアドバイスはしてくれる。
また、「宿題ポケット」は、数学のような答えが明確な問題、読書感想文といった創造性を求められる問題以外にも、生活の中での雑学や倫理、社会人にとっての資格の勉強にも役立てられる。
例えば、「料理がうまくなりたい」というテーマで相談すると、「料理がうまくなるために必要なことは何だと思う?」「料理のなかで、とくに苦手なところを教えてくれたら、1つずつ克服するためのアイデアを提供するよ」という回答が得られる。
さらには、既存の質問トピックの文脈をもとに、LLMを活用する技術で、既存の文脈・質問と回答のセットをもとにした、類似または抽象化・具体化された異なる5つの質問トピックをランダムにその場で生成できる。
例えば、前述の「なぜ雲は白いのですか?」という質問の再生成(リジェネレート)機能を使うと、ランダムではあるが、一例として「雲はどのようにして出来るのですか」「なぜ、異なる種類の雲が同時に存在するのですか」「雲はなぜ乗れないのですか」といった質問が作成される。
このようにセレンディピティ(偶発性)を伴う質問の自動生成機能をワンタップで使用でき、自分自身の質問投稿として使用することができる。質問が思い浮かばない場合は、他の良い質問をリジェネレートするところから、生成AIに入門することができる。
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