2024年1月31日
大日本印刷、相模原市での「デジタル教科書を活用した共同研究」の成果を発表
大日本印刷(DNP)は30日、相模原市教育委員会、ネットワンシステムズ、光村図書出版、放送大学学園の4者と共同で実施した、相模原市でのデジタル教科書を活用した共同研究事業の研究成果を発表した。
DNPとこれら4者は、2022年4月~2023年3月まで、授業中のデジタル教科書の成果物・テスト結果などのデータを使った指導と評価に関する授業実践の共同研究を実施。デジタル教科書を活用した授業方法を開発して、相模原市の小・中学校で実証を行った。
今回の共同研究の目的は、デジタル教科書や、授業支援ツールなどを使った授業を通じた、教員の授業・指導方法の開発や評価改善。また、収集した学習履歴データの活用や児童生徒の主体的に学習に取り組む態度の育成につなげることも目的にした。
その結果、デジタル教科書を活用した授業では、児童生徒の主体的な活動時間と対話を行う活動時間が確保されたことが明らかになった。
黒板の内容をノートに書き取る時間が減ることで、授業中の児童生徒の思考時間が増加。考えをデジタル教科書や授業支援ツール上で整理できる時間も生まれ、その結果、互いの意見を交流させる活動が活性化した。
また、デジタル教科書や「マイ黒板」(本文抜き出し機能)への書き込みが、デジタルデータとして残ることで、個人の学びの過程が可視化。この書き込みや「振り返りシート」を学習成果物と捉え、それらをデータとして蓄積・可視化することで、児童生徒が自ら学習を分析して、自己調整する能力の育成につながる。
実証授業に参加した同市の相武台中学校の生徒(回答31人)のデジタル教科書への評価は高く、87%の生徒から「学習に取り組みやすくなった」との回答が寄せられた。
DNPでは、同市をはじめとした複数の自治体で、2023年度も学習データの活用に関連する共同研究を行っており、これらの実証の成果をもとに、教員や児童生徒が学習データを活用できるシステムの開発を行い、2024年度内の本格的なサービス化を目指している。
関連URL
最新ニュース
- CFC、「能登半島地震で被災した子どもの学び実態調査」の結果を発表(2024年11月22日)
- 親が選ぶ子どもに通わせたいプログラミング教育の条件とは? =「プロリア プログラミング」調べ=(2024年11月22日)
- ザクティ、長野県池田工業高校の遠隔臨場体験でウェアラブルカメラが活躍(2024年11月22日)
- 北九州市立大学、高校生向けテクノロジ・イノベーション教育事業「GEEKKイニシアチブ」を開始(2024年11月22日)
- ICT CONNECT21、水曜サロン 安藤昇氏「生成AIで変わる教育の未来」12月4日開催(2024年11月22日)
- 朝日出版社、デジタル・文法指導セミナー「CNN Workbook Seminar 2024」大阪・福岡で開催(2024年11月22日)
- 「未来の学習コンテンツEXPO 2024(冬期)」12月25日開催 企業の協賛案内を開始(2024年11月22日)
- キャスタリア、「ケニアの教育とICTの未来を考える特別セミナー」を開催(2024年11月22日)
- Mulabo!、小学5・6年生対象「親子でプログラミングを体験しよう!」12月横浜で開催(2024年11月22日)
- 教育プラットフォーム「Classi」、「学習トレーニング」機能内に動画を搭載(2024年11月22日)