2017年2月24日
小学校の英語教育6割以上が「自信がない」、mpi松香フォニックス調査結果
mpi松香フォニックスは23日、全国の現役小学校教員206人を対象とした「学習指導要領改訂案を踏まえた小学校の英語教育に関する意識調査」の結果をまとめ発表した。
今回のアンケートは、学習指導要領改訂を前に、実際に現場で教えている現役の教員たちが、大きな転換点を迎えている小学校における英語教育について、どのように考えているのかを調査したもの。
それによると、小学5年生からの英語教育が評価の伴う科目として「教科化」するにあたり、授業を実施する上で最も不安に思っていることを尋ねたところ、「授業時間の確保」が55人でトップだった。
また、授業時間確保の手法の一つとして議論されている「短時間学習(モジュール学習)」について、その効果をどのように考えるか尋ねたところ、「短時間でも積み重ねる学習は有効だと思う」(64人)、「効果を出せるかどうかは教材・方法次第だと思う」(51人)となった。
半数以上が、やり方によっては効果を出せる可能性があると考えている一方、「どんな教材・方法であれ、短時間学習で効果を出すのは難しい」という回答も69人と約1/3を占めるなど意見が割れた。
今後、小学校英語で教えることになる「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やりとり)」「話すこと(発表)」「書くこと」の各項目の中で、「特に重点的に教えるべき項目」と「特に教えるのが難しい項目」をそれぞれ挙げてもらったところ、どちらも「話すこと(やりとり)」がトップ。特に、「重点的に教えるべき」の方では128人と6割を超えた。
自身の英語力について、「まったく自信がない」(57人)、「どちらかと言えば自信がない」(74人)となり、あわせて6割以上が「自信がない」派。
そうした中、授業の質を担保するために今後必要だと思うことについては、「英語が苦手な教員でも授業運営ができる教材の開発」が147人でトップとなり、以下「ALTの増員」(135人)、「教員の研修制度の充実」(130人)が続いた。
2020年に、現在5~6年生で行われている「外国語活動」を3~4年生に前倒しするにあたり、スムーズに移行できるかと思うかには、半数となる103人が「今の授業内容をそのまま移行するのは難しいと思う」と回答。「多少アレンジが必要」という回答と合わせると、9割以上が移行にあたり授業内容に何らかのアレンジが必要と考えていることがわかった。
追加・変更した方がよいと思う内容には、「ネイティブ・スピーカーとのコミュニケ―ションを増やす」(115人)、「視覚教材である絵本やDVDなどのコンテンツを増やす」(113人)が上位となった。
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