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2016年5月18日
日本体操協会と富士通が採点支援技術の共同研究で合意
日本体操協会と、富士通、富士通研究所は17日、富士通研究所が開発した3Dレーザーセンサーと3Dデータ処理技術(骨格・技認識技術)と、日本体操協会が持つ技の認識に関するノウハウを融合し、体操競技における採点支援技術の共同研究を行うことに合意したと発表した。
採点スポーツである体操では、常に公平かつ正確な採点を目指して、長年に亘り多くの努力や改革が行われてきた。しかし、体操の技術進歩は非常に速く、ひねりの回数など、目視では正確な判定や採点を行うことが困難な場合も出てきている。
そのため、瞬時に正確な判定をすることが求められる審判員の負担は増大する傾向にある。目視による判定に加え、ICTを活用して競技者の動作をセンシングし、数値データとして分析できるようにすることで、より正確な判定を支援することが可能になる。
現在、人間の動作分析にはモーションキャプチャー技術が主に利用されているが、競技者に多数のマーカーを装着する必要があるなど競技者に負担が掛かるため、実際の競技では利用することができない。
今回、3Dレーザーセンサーによって人間の動きを立体的かつ高精度に捉え、取得した3Dデータから人間の骨格や実施された技を認識することで、競技の判定に必要な数値データを導き出し、審判の採点を支援する技術の実現を目指すという。
富士通研究所が開発した3Dレーザーセンサーや3Dデータ処理技術などを活用して、日本体操協会の登録者などの競技データを取得するとともに、日本体操協会が持つ技の認識や審判の採点に関するノウハウなどを収集し、審判の採点を支援する技術の研究や実証を共同で行なう。
富士通および富士通研究所は各種データの取得や要素技術の研究および実証などを、日本体操協会はデータ取得の協力や採点ノウハウおよび実証実験環境の提供などを行う予定。
本技術の実現により、複雑化、高度化する体操競技における審判員の負担軽減に加え、試合における採点時間の短縮にも寄与し、競技者や観戦者などにとってもメリットが期待される。また、本技術を試合観戦やトレーニングに適用することで、体操などの採点競技以外のスポーツでの活用も想定される。
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