2021年12月27日
ジョリーグッド×杏林大、「超緊急帝王切開VR」を共同開発
ジョリーグッドと杏林大学は23日、コロナ禍においても妊婦と新たな命を守るため、感染症対策も考慮した産科において最も緊急性の高い手術をVRでトレーニングできる「超緊急帝王切開」を開発したと発表した。
同VR事業は、ジョリーグッドが提供する臨床実習VRプラットフォーム「オペクラウドVR」で制作・開発を実施。
近年、高齢妊娠や合併症を有する妊婦の増加に伴い、妊娠・出産のリスクが高くなっている。「超緊急帝王切開」は、母児に生命の危険が迫る状況で緊急的に行われる手術。一刻も早い胎児の娩出が求められる中で、多くの医療スタッフの連携が不可欠なため、手術のチーム連携トレーニングは極めて重要。
都内6病院のみが指定されているスーパー総合周産期センターである杏林大学医学部付属病院では、極めて緊急性の高い「超緊急帝王切開」が年間十数件行われている。現在、グレードA宣言(超緊急帝王切開術施行の宣言)から、11分を要している児娩出までの時間をさらに短縮するには、産科医、助産師はもとより小児科医、麻酔科医、看護師など多くの医療スタッフの連携が必要不可欠。そのため、各施設では人材の育成のために定期的な多職種連携トレーニングを実施。
同VR事業では、「超緊急帝王切開」だけではなく、感染症診療に対する教育コンテンツも開発し、新型コロナウイルスだけではなく、感染症に罹患していると思われる外来患者の診療ポイントを学ぶことが可能。また、チーム医療を学ぶ「超緊急帝王切開」では、実際に治療を行う医師の目線で手術室内の医療スタッフの動きを360度見回して確認することができる。それぞれ違う役割担う9人の医療スタッフが、最短工数で対応し1分1秒を急ぐ緊急対応を学ぶ。
杏林大学は、コロナ禍でも母児の命を守るために必要なトレーニングを維持継続するため、医学部生への教育はもちろん、研修医や看護師、助産師の教育にもVRの活用を広げていくという。
尚、同取り組みは、文部科学省の2020年度第三次補正予算事業「感染症医療人材養成事業」の一環として実施。
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