2026年8月7日
自由研究へのAI活用は少数派-それでも「AIは小学生から学ばせたい」8割超 =塾選ジャーナル調べ=
DeltaXが運営する塾選びサービス「塾選」は6日、「自由研究へのAI活用」について調査し、その結果を発表した。
夏休みの自由研究は、子どもが自分で調べ、観察や実験を通して考えを深める機会。一方、どこまで手を貸すべきか悩む保護者も少なくない。
ここ1年で、生成AIは文章作成にとどまらず、画像生成や情報整理など、活用できる範囲を大きく広げた。自由研究を進める過程で、子どもにAIを使わせるか、使わせるならどこまで認めるか、迷う保護者もいるのではないか。
そこで塾選ジャーナルでは、小学生の保護者を対象に、自由研究でのAI利用意向について調査を実施。前年からの変化に加え、保護者が考えるOK・NGの線引きや、AIリテラシーを学ばせたい時期についても探った。

「AIを利用する予定」と回答した家庭はわずか9%。「AIを利用する予定はない」と回答した家庭が前年調査と同じ63%で横ばいとなった。生成AIが進化するなかでも、小学生の自由研究でのAI活用が広がっているとは言いにくい結果だった。
自由研究で「AIを利用する予定がある」と答えた家庭による、子どもの活用方法は次のとおり。

AIを利用する予定の家庭では、自由研究そのものを任せるのではなく、テーマ決めや調べ方、構成について助言を得る使い方が上位に並んでいる。

自由研究を通して子どもに最も身につけてほしい力は、「考える力」が36%で最多だった。「粘り強く取り組む力」と「観察する力」が各14%、「自分でテーマを見つける力」が13%と続いた。
保護者が自由研究で重視しているのは、子どもが研究テーマと向き合い、観察や試行錯誤を重ねながら考える経験であることがうかがえる。
自由研究でAIを利用しない理由には、子どもが考え、調べ、試行錯誤する過程を大切にしたいという声が寄せられた。このほか、学校によるAI利用ルールやAIの正確性に関する意見も見られる。
■ 子どもが考える過程を大切にしたい
• 「小学校4年生という今の段階では、安易にデジタルツールに頼るのではなく、図書館で本を調べたり、自分の目や手を動かして観察したりするアナログな経験をまずは大切にしてほしいと考えているからです。」(おっくんさん / 愛知県 / 小4男子・保護者)
• 「この年代からAIなどに頼ることに慣れちゃうと、自分で考えることや判断など成長しないと思うし、少し困ったらAIに頼ってばっかりになりそう。」(harryさん / 愛知県 / 小2女子・保護者)
• 「AIを利用して作成するのはカンニングと同じなので、今は自分で対応する力を身につけてほしい。」(くろやぎさん / 千葉県 / 小6女子・保護者)
保護者が重視しているのは、研究内容の高度さではなく、子どもが理解できる範囲で問いと向き合い、自分で考えながら取り組む過程であることが読み取れる。
■ AI利用を学校が禁止している / 学校のルールが分からない
• 「学校でAIを利用しての夏休みの自由研究は禁止されているから。」(まるこさん / 千葉県 / 小2女子・保護者)
• 「まず学校側で利用が認められているかどうかよく分かりませんし、親としても安易に使わせていいかどうかという迷いがあります。」(ナンバさん / 福島県 / 小5男子・保護者)
自由研究でAIを利用するかどうかは、家庭の考えだけでなく、学校が利用を認めているか、どこまで許可しているかによっても左右されているようだ。
■ AIの正確性や子どもの理解力に不安がある
• 「AIはまだ正しい情報を提供してくれるわけではないし、情報の正しさを子どもはまだ判断できないから。」(caltyさん / 愛知県 / 小4女子・保護者)
• 「子どもがまだAIの存在についてよく理解していないため、こちらからAIを利用するように促すことはない。」(おみおさん / 宮城県 / 小2女子・保護者)
AIが示す情報の正しさを小学生が判断する難しさや、AIへの理解が十分ではないことも、利用に慎重になる理由として挙げられている。
AI利用に慎重な声がある一方、使い方によっては問題ないとする意見も多く見られた。
問題ないと思うAIの使い方として、保護者からは次のような声が寄せられた。
• 「自分が集めたデータや調べた内容をもとに、「全体を分かりやすくまとめるための構成案を出してもらう」といった、アイデアの壁打ち相手やヒントを得るための道具として活用する形なら問題ないと思います。」(からみなさん / 福岡県 / 小4男子・保護者)
• 「テーマのヒントや調べ方の参考として使う程度であれば問題ないと思いますが、最終的なまとめは子ども自身で行うべきだと考えています。」(りんりんさん / 愛知県 / 小4女子・保護者)
• 「自分が調べた実験データや文章のなかに、誤字脱字がないかチェックしてもらうような使い方なら問題ないと思います。」(たかさん / 東京都 / 小4男子・保護者)
テーマや調べ方のヒントを得る、自分で集めた情報を整理する、完成後の文章を確認するといった使い方は、問題ないとする意見が目立った。
子どもにAIリテラシーを学ばせるなら、いつからがよいと思うかを尋ねた。

「小学校5・6年から」が33%で最も多く、「小学校3・4年から」が26%、「小学校1・2年から」が23%と続いた。学年の違いはあれど、小学生からAIリテラシーを学ばせたいと考える保護者が82%にのぼった。
AIリテラシーを学ばせたい時期として「小学生」を選ぶ回答が多かった一方、自由研究でAIを利用する予定の家庭は少数派だった。活用に慎重な背景の一つとして考えられるのが、子どもがAIに入力する情報への不安。

最も多かったのは「氏名や学校名などの個人情報」の64%だった。「位置情報や生活圏が分かる情報」は42%、「顔写真や家族写真」は41%と続いた。
自由研究では、学校や住んでいる地域を題材にすることもある。もしAIを利用する際は、氏名や学校名、写真、行動範囲など、個人の特定につながる情報を入力しない判断が必要となる。
アンケート調査概要
調査対象:小学生の保護者(有効回答数100名)
調査時期:2026年6月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「自由研究」に関する調査
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