2026年8月20日
夏休みの学習が順調な家庭では家族の関わりが多い傾向に=Duolingo調べ=
Duolingo, Inc.は19日、小中学生の子どもを持つ保護者825人を対象に、「夏休みの子どもの学習に関する調査」を実施し、その結果を発表した。
近年、学校での夏休みの宿題のあり方が見直される一方、学習アプリや生成AIなど、子どもが自ら学ぶための選択肢は広がっている。本調査では、親世代と現在の子どもの夏休みの学びの違いに加え、学校の宿題以外の自主的な学習への意識や、学習を継続するうえで感じている課題、家族の関わり、生成AIの活用状況について調査した。
その結果、83.2%の保護者が、学校の宿題とは別に自主的に学ぶことを「重要」と回答した。一方で、宿題以外の学習における課題として「子どもの集中力ややる気が続かない」(32.5%)、「学習を継続し、習慣にすることが難しい」(28.6%)が上位となり、学習機会が多様化する中でも、「学び始めること」以上に「学び続けること」への課題が浮かび上がった。

まず、保護者自身が子どもだった頃と、現在の子どもの夏休みの学習を比較した。
親世代・現在の子ども世代ともに、「ドリルやプリントなど学校から出される宿題」は主要な夏休みの学習である一方、親世代では6割以上が取り組んでいた「自由研究・工作」「読書感想文・作文」は、現在の子どもではいずれも20ポイント以上減少した。
一方、現在「学習アプリ・タブレット教材」に取り組む子どもは23.4%となった。また、現在の子どもの学習環境について聞いたところ、「デジタル機器を使う時間が増えた」(34.9%)が最も多く、「自分の子ども時代より、学習方法の選択肢が増えた」(28.7%)が続いた。
学校から一律に出される課題だけではなく、デジタル教材やアプリなどを含め、子ども自身や家庭が学び方を選択できる環境へと変化していることがうかがえる。

学校の宿題とは別に、子どもが自分で学ぶ内容を選び、自主的に学ぶことについて聞いたところ、「とても重要」(30.7%)、「やや重要」(52.5%)を合わせ、83.2%の保護者が重要だと回答した。さらに、夏休み前に宿題以外の学習にも取り組んでほしいと「強く思っていた」(23.3%)、「ある程度そう思っていた」(52.5%)保護者は、合わせて75.8%にのぼった。
夏休み中旬現在、宿題以外の学習に「ほぼ毎日」または「週に数回」取り組む子どもは57.2%。また、夏休み前に、宿題以外の学習にも取り組んでほしいと考えていた保護者のうち(n=625)、71.2%が「期待通り」または「期待以上」に取り組めていると回答し、多くの家庭で夏休み前の期待に沿った自主学習ができていることがうかがえる。
一方、回答者全員に対して、宿題以外の学習について感じている難しさを聞くと、「子どもの集中力ややる気が続かない」(32.5%)が最多となり、「学習を継続し、習慣にすることが難しい」(28.6%)、「子どもが自分から学習を始めない」(27.3%)が続いた。
学ぶためのコンテンツや選択肢が広がる一方で、保護者にとっては、子どもが自ら学習を始め、それを日々の習慣として続けることが大きな課題となっていることがわかる。

では、宿題以外の学習を続けられている子どもには、どのような特徴があるのか。
期待通り、またはそれ以上に学習できている家庭(n=447, 複数回答)にその理由を聞いたところ、「学習が日々の習慣になっているから」(29.1%)が最も多く、「子ども本人に学びたいことや目標があるから」(26.6%)が続いた。一方、十分に取り組めていない子どもでは、「やる気や集中力が続かない」(31.2%)、「学習が習慣になっていない」(24.9%)が上位となった。こうした結果から、学習を一時的な取り組みで終わらせず、日常生活の中に無理なく組み込んでいくことの重要性がうかがえる。
さらに、宿題以外の学習への取り組み状況別に家族の関わり方を見ると、学習が順調に進んでいる家庭ほど、家族で一緒に学ぶ機会が多い傾向が見られた。
夏休み前の期待と比べて「期待以上に取り組めている」家庭では、88.9%が週1回以上、家族で一緒に学習していた。一方、「期待より大きく取り組めていない」家庭では、週1回以上一緒に学ぶ割合は31.6%にとどまり、48.1%が「家族で一緒に学ぶことはまったくない」と回答した。
また、保護者のサポート方法にも違いが見られました。「期待以上に取り組めている」家庭では、「学習計画や目標を一緒に立てている」(32.1%)、「教材や学習内容を一緒に選んでいる」(30.2%)、「学習する時間やルールを一緒に決めている」(27.2%)となった。一方、「期待より大きく取り組めていない」家庭では、「学習するように声をかけている」(51.9%)が最も高くなっている。
こうした結果から、学習が進んでいる家庭では、単に学習を促すだけでなく、目標や学習方法を一緒に考えたり、家族自身も一緒に学んだりする“伴走型”の関わりが比較的多いことがうかがえる。

学習アプリやタブレット教材の普及に加え、生成AIも子どもの学習を取り巻く新たなツールとなりつつある。文部科学省では、初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドラインを公表しているほか、現在進められている次期学習指導要領に向けた議論でも、生成AIを含むデジタル技術と学校教育のあり方について検討が進められている。
そこで今回、夏休みの学習状況に加え、日頃の学習における生成AIの利用についても尋ねた。その結果、「よく使う」(9.9%)、「たまに使う」(37.2%)を合わせ、47.1%の子どもがすでに学習に生成AIを利用していることが分かった。一方で、「使っていないし、使わせたくない」と回答した保護者も21.3%にのぼった。
実際に生成AIを利用している389名の子どもの使い方として最も当てはまるものを回答してもらったところ、「分からない部分の説明や解説を求める」(16.2%)が最も多く、「興味のあることを調べたり、学習内容を広げたりするために使う」(15.7%)が続いた。生成AIを、理解を深めたり学びを広げたりする補助的なツールとして活用している様子がうかがえる。
一方で、「AIが出した答えや文章をそのまま使っている」と回答した保護者も10.0%おり、8.5%は子どもが生成AIをどのように使っているか把握していないと回答した。
こうした利用実態を背景に、保護者からは子どもの思考力や自律性への影響を懸念する声も見られた。生成AIを子どもの学習に利用する場合の不安については(n=825, 複数回答)、「AIの答えをそのまま使い、自分で考える機会が減る」(32.4%)が最も多く、「AIに頼りすぎ、自分で学習を進められなくなる」(27.9%)、「子どもがAIの回答の正しさを判断できない」(26.9%)が続いた。保護者の懸念は、生成AIを使うことそのものよりも、子ども自身が考え、判断し、自律的に学ぶ力をどう保つかに向けられていることがうかがえる。
生成AIを活用する場合、望ましいと思う使い方を聞いてみると(n=825, 複数回答)、「間違えた理由や考え方を説明する」(23.3%)、「答えを直接示さず、考えるためのヒントを提示する」(20.4%)などが上位となり、AIに子どもの代わりに答えを出してもらうことよりも、子ども自身の理解や思考を支援する使い方を求めていることがわかった。
こうした結果から、生成AIをめぐる保護者の関心は、単に「使うか、使わないか」だけではなく、「子どもの思考力や基礎学力を保ちながら、どのように使うか」へと広がっていることがうかがえる。生成AIが子どもの身近な学習ツールになりつつある中で、子ども自身が考え、判断しながら活用できる学び方をどうつくるかが、今後より重要になりそうだ。
調査概要
調査名:夏休みの子どもの学習に関する調査
実施主体:Duolingo
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年8月3日~8月4日
対象:小中学生の子どもを持つ30~50代の保護者
有効回答数:825名
*複数回答の設問では、回答割合の合計が100%を超える場合がある。
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