2021年10月26日
RECSIE、芝浦工業大学でデジタル証明書の発行を開始
国際教育研究コンソーシアム(RECSIE)は、国際的な教育関連IT企業、Digitary社と共同で、昨年から芝浦工業大学の学修歴証明書デジタル化プロジェクトに協力してきたが、今回その成果として、同校が21日からデジタル証明書の発行を開始したことを発表した。
同デジタル化により、芝浦工業大学の学生・卒業生は、世界中どこからでも自身のデジタル認証された大学発行の証明書にアクセスして採用企業などに共有することができるようになる。学生・卒業生にとっては国内外での就転職時の利便性が格段に向上するほか、大学にとっては紙の証明書の削減による事務コストの削減やSDGsへの効果が期待されるという。
世界では、高等教育機関の証明書は1970年代からデジタル化が始まり、1990年代にはヨーロッパやアジアでは国家プロジェクトとして、全国の大学の証明書デジタル化が進められてきた。今日では世界40カ国以上の高等教育機関でデジタル証明書が広く普及しており、すでに世界標準となっている。
一方で、日本の大学ではこの分野でのデジタル化がほとんど進んでおらず、芝浦工業大学の今回のデジタル証明書発行開始は、日本の高等教育機関におけるデジタル・トランスフォーメーションと国際化にとって先駆的な取り組みの成果と位置づけられるという。
また今日、世界では、生涯学習の必要性が広く認識され、各国政府や国際機関がその普及拡大を推し進めている。時間的・地理的に分散化した生涯学習の学修歴を効率的に利用・処理のできるデジタル証明書の仕組みは、学習者にとって利便性の高い生涯学習の普及促進のためにも不可欠と考えられており、今回の芝浦工業大学でのデジタル証明書発行開始は、日本での生涯学習の推進にとっても先駆的な一歩を切り拓いたものと評価される。
同デジタル化プロジェクトで基盤としているDigitary社のDigitary COREプラットフォームは、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、アメリカ、ヨーロッパ諸国、インド、中国、中東の高等教育機関のナショナル・ネットワークにおいて広く採用されている。Digitary COREプラットフォームの利用により、学生・卒業生は、デジタルの学修歴証明書、業績、資格、能力証明書等に世界中どこからでもアクセスすることが可能となる。
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