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2017年3月6日

すららネットが「すらら」小学校低学年版やAIサポーターなど発表

すららネットは2日、クラウド型学習システム「すらら」の小学校低学年版、AIサポーターの開始などに関する事業戦略発表会を開催した。

左から、ドコモgacco伊能社長、NTTドコモ小林氏、すららネット柿内取締役、すららネット湯野川社長、子どもの発達科学研究所和久田氏

左から、ドコモgacco伊能社長、NTTドコモ小林氏、すららネット柿内取締役、すららネット湯野川社長、子どもの発達科学研究所和久田氏

「すらら」は、アダプティブ・ラーニングやゲーミフィケーションの要素を取り入れた対話型アニメーションのeラーニング。現在、全国662塾、110学校で利用されているという。すららネットの湯野川孝彦代表取締役社長は、現状と今後の事業戦略に関する概要を解説した。

その一つ、「すらら」小学校低学年版については17日から提供開始すると発表。子どもの発達科学研究所と共同開発したもので、一般の低学年児童はもちろん、発達障がいや学習障がいをもつ子どもにも対応しているという。「すらら」はこれまで小学4年生~高校3年生を対象としていたが、今回範囲を拡大した。

発達障がい児の環境について、子どもの発達科学研究所の和久田学主席研究員によると、通常の学級に在籍する発達障がいの可能性のある特別な教育的支援を必要とする小中学生は、全体として6.5%程度。小学生に比べ、中学生になると困難さのある生徒は減っているという。また、諸外国の調査では、発達障がいや低学力の児童は不登校やいじめ、非行、精神疾患などのリスクを高めてしまうという。

今回の共同開発では、すべての子どもを対象にしているが、発達障がい(特に学習障がい)や低学力の子どもたちが楽しく学力を高められるよう、国語(語彙、文字、文)と算数(数感覚、計算、整理)を提供。個別性、脳機能の問題に配慮した支援、学びの楽しさの3点をクリアし、「すらら」の特長である応答性、イメージ力、スモールステップ、学習の見通しの提示なども十分に活かされている。

キャラクターと一緒に学ぶレッスン

キャラクターと一緒に学ぶレッスン

たとえば算数では、ナンバーセンスと呼ばれる通常の学習を支える数的認識能力に対応できるよう、段階を踏んでアウトプットを進めていく内容になっている。すららネットの柿内美樹取締役が実機でデモンストレーションをした「おおきさのじゅんばん」というレッスンは、サイズの異なる3つの丸いフープを大きい順、次に小さい順に並べていくといった具合。キャラクターも表示され楽しみながら学習を進められる印象だ。

また、ドコモgaccoの伊能美和子代表取締役社長は、大規模公開オンライン講座「gacco」で、子どもの発達科学研究所と「子どもの発達を科学する」講座を3月28日から8月30日まで開講し、同講座で子育て世代や教師に向けて「すらら」小学校低学年版を紹介していくと説明した。

続いて、「AIサポーター」を4月16日から提供開始すると発表。生徒の学習データに基づき、対話することで学習意欲向上を促す「すらら」の機能だ。

「AIサポーター」は、学習開始時や1ユニット終了時に、AIが生徒に声かけし、対話をチャットで行うというもの。生徒が条件をみたすと、チャットボックスが表示され、キャラクターが生徒に声をかけ、生徒が返信することで対話ができる。

AI機能にはNTTドコモが開発したチャットボット作成・実行プラットフォームのRepl-AIが使用されている。チャットボットとはコミュニケーションを自動化するツールのこと。同社イノベーション統括部の小林拓也企業連携担当は、「AIサポーター」を支える技術は、様々な対話データを学習して汎用的な対話ができ、予測せぬ返答をすることもある「雑談対話」と、事前に返答候補を決めておくことで、汎用的な対話への対応は難しいものの的確な返答ができる「シナリオ対話」の2つと解説した。

また、「AIサポーター」は正式運用に先がけ、慶應義塾大学の中室牧子研究室と共同研究を実施。子どもたちには「努力を促す声かけ」が最も有効であることが判明した結果を反映し、シナリオの変更など改良を経てリリースした。今後も、国内外問わず、品質の良い教育を低価格で提供し、社会の問題を解決していきたいという。

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