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2023年5月19日

医学部に入りたいと思った時期、1位「高校生のとき」47.6%、2位「小学生のとき」33.1% =川野小児医学奨学財団調べ=

川野小児医学奨学財団は18日、全国の医学部医学科で学ぶ学生男女166人を対象に実施した、「医学生の志望理由・学生生活・進路に関する意識調査」の結果をまとめ発表した。

それによると現在、「奨学金(貸与型/給付型/貸与型と給付型を併用)を利用」している医学生は37.3%で、そのうち「貸与型の奨学金を利用」19.3%が最も多かった。

「医学部に入りたいと思ったのはいつごろか」を聞いたところ、「高校生のとき」が約半数(47.6%)でと最も多く、次いで「小学生のとき」が約3人に1人(33.1%)の割合となり、2割弱(17.5%)の「中学生のとき」と大きく差がついた。

「なぜ医学部に入りたいと思ったのか」を尋ねたところ、「医師になって世の中の役に立ちたいと思ったから」48.2%、「医師になって患者の病気を治したいと思ったから」44.0%の回答が多く、次いで「医師になれば高い収入が得られると思ったから」34.9%だった。

「医学部に入る前と後で、ギャップはあったか」を聞いたところ、ギャップが「あった」と回答した医学生が62.0%と、6割以上がイメージとの違いがあったと感じていることが分かった。

ギャップの中身については、1位「授業や試験が多い」50.5%、3位「授業や試験が難しい」41.7%となり、思ったより勉強面の負担が大きいと感じていることがうかがえる結果となった。また、2位は「医学部以外の学生との交流が少ない」42.7%だった。

「勉強は、大学生活の中で何割(%)を占めているか」を聞いたところ、「60%」20.5%が最も多く、次いで「50%」16.3%だった。「大学生活の中で、勉強以外で最も時間を使っていること」は、「アルバイト」36.1%が最も多く、次に「部活・サークル活動」24.7%、「友人(恋人)との付き合い」19.3%だった。

「大学生活での心配ごと、悩みごと」について聞いたところ、心配ごとや悩みごとが「ある」52.4%が、「ない」47.6%を4.8pt上回った。心配ごとや悩みごとの内容については、「どの診療科を目指すのがいいか決められない」44.8%、「授業が難しい」43.7%が多く、また、「本当に医師を目指すべきか悩むときがある」も24.1%と約4人に1人の割合であった。

「コロナ禍で、心配ごとや悩みごとは増えたか」と尋ねたところ、「増えていない」64.5%が多く、「増えた」は全体の3分の1程度(35.5%)だった。増えた心配ごとや悩みごとの内容は、「人間関係の悩み」49.2%が約半数と最も多く、次いで「学習上の悩み」45.8%、「経済的な悩み」32.2%だった。

「10年後、どのようになっていたいと思うか」と尋ねたところ、「臨床医」が約6割(57.2%)と最も多かった。一方で、「10年後のことは、まだ分からない」という回答も14.5%あった。

「医師に必要だと思うこと」を尋ねたところ、「医学の知識と技術」63.3%が最も多く、次いで「コミュニケーション能力」が48.8%と約半数。また、3位「体力」30.1%、4位「メンタルの強さ」22.9%で、医師には心身の強さも必要だと考えられていることが分かった。

「現在、興味のある診療科」を聞いたところ、「内科」43.4%が最も多く、次いで「外科」25.3%、「小児科」22.9%と続いた。男女別にみると、男性は1位「内科」44.7%、2位「外科」29.8%、3位「整形外科」27.7%で、女性は1位「内科」42.9%、2位「小児科」25.2%、3位「外科」23.5%と違いがみられた。

小児科に興味をもつ理由については、「子どもが好きだから」が最も多く、7割近く(65.8%)の回答があった。次いで「自分や家族が病気になったとき、小児科の医師にお世話になったから」26.3%で、自らの体験から小児科医に興味を持ったという回答も多かった。

さらに、「映画やドラマ、本などを通じて興味をもったから」と「小児科医が不足しているから」の23.7%と続き、メディアや社会課題の影響もみられた。

日本の小児医療の課題は何だと思うか、との質問には、「小児科医が少ない」など小児科医不足、「少子化によって、患者数が減少しているため将来性がない分野であるというイメージが強い」などの少子化による影響を指摘する意見が目立った。

また、「指定難病と呼ばれるものの多くは先天的なもので小児に多い」など疾患の特徴・治療に関することもあげられた。

一方、「小児科に興味がない・小児科医になりたくない理由」を尋ねたところ、「子どもや親とのコミュニケーションが大変そうだから」35.9%が最も多かった。

この調査は、全国の大学医学部医学科に通う医学生男女を対象に、3月1・2日に、インターネットで実施した。有効回答数は166人(男性47人、女性119人)。

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川野小児医学奨学財団

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