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2026年9月7日

学校の授業で充実させてほしいのは「お金」が最多―生成AIを約2.7倍上回る=塾選ジャーナル調べ=

DeltaXが運営する塾選びサービス「塾選」は3日、「学校で充実させてほしい授業」について調査し、その結果を発表した。

教育現場では、生成AIを授業や学習にどう取り入れるかが注目されている。では、保護者が学校で優先して充実させてほしいと考えているのも、新しい技術を学ぶ授業なのか。

塾選ジャーナルでは、小中高校生の保護者150名を対象に、学校で扱ってほしい・充実させてほしい授業について調査した。結果、最多となったのは「お金」で、「生成AI」を大きく上回っている。

金融教育にあたる内容は、すでに小中高校の学習指導要領に組み込まれている。それでも、なぜ保護者はさらなる充実を求めているのか。お金の授業を求める理由や学校での学習に対する実感、望まれる授業の形と具体的なアイデアを紹介する。

学校でやってほしい、または、もっと充実させてほしい授業の上位10項目は次の通りだった。


最多となったのは「お金」で、保護者の67%が選びましたんだ。家計管理や税金、社会保障といった生活に直結する内容が優先されている傾向が見える。

「ネット・SNS」や「社会のマナー・モラル」、「人間関係」も上位に並んでいることから、保護者が求めているのは、子どもが日常生活や社会でトラブルを避けるための知識や力だといえそうだ。

さらに、「最もやってほしい・充実させてほしい授業」を一つ選んでもらい、学校段階別に比較した。


小学生では「ネット・SNS」が26%で最多となり、ついで「お金」が24%、「社会のマナー・モラル」20%が続いた。中学生では「お金」が24%で最多となり、「ネット・SNS」と「人間関係」がそれぞれ18%。高校生では「お金」が36%まで上昇している。

保護者は、ネット・SNSの安全な使い方や社会のマナーなどを小学生のうちから学んでほしいと考える一方、中高生になると、より「お金」の授業を優先する傾向が見られた。

お金の授業を求める背景には、どのような思いがあるのか。保護者から集まった声からは大きく4つの理由が浮かんだ。

理由(1) 自分が大人になってから知らずに苦労したから
• 「社会人になってから税金や保険、家計管理について調べる機会が多く、もっと早い段階で基礎を学んでおけばよかったと感じたためです。将来の生活にも直結するので、実践的に教えてほしいです。」(真子さん / 愛知県 / 小4女子 / 保護者)
• 「自分自身が大人になってみて給与明細を見た際に、税金や社会保障の仕組みが全く分からなくて、苦労した経験があるからです。若いうちからキャッシュレス決済やお金の管理、金融リテラシーを身につけておくことは、現代社会で必須だと実感しています。」(はなこさん / 兵庫県 / 小5男子 / 保護者)
• 「社会人になると税金や保険、契約など知らないと損をする仕組みが多いにもかかわらず、学校では詳しく習わないため、大人になってから自分で苦労して学ぶことになったからです。」(ソムリエさん / 東京都 / 高1男子 / 保護者)

理由(2) 契約や金融トラブルで損をしないため
• 「ネット通販やスマホ契約など、若い世代でも消費者トラブルに巻き込まれる可能性があるためです。契約の意味や詐欺への対処方法を知っていれば、自分を守る力になると思います」(美智子さん / 石川県 / 高2男子 / 保護者)
• 「リボ払いとかさも良さげに広告されているけれど、実は怖いものだとか落とし穴を知っておいた方がいい」(penyoさん / 岡山県 / 高1男子 / 保護者)

理由(3) 貯金だけではなく、投資や資産形成も必要だから
• 「日本人は30年デフレが続いた影響で資産運用やインフレ対策にあまり関心がなく、ただ働いて貯金すればいいという価値観が根強いから」(野良黒さん / 岩手県 / 中1女子 / 保護者)
• 「これからの時代は投資をすることが重要ですし、投資することによってお金に働いてもらえるので早いうちにそのような金融リテラシーを教えたほうがいいので」(振内山さん / 北海道 / 中3女子 / 保護者)

理由(4) 保護者から教えるのが難しいから
• 「18歳成人の歳が近づいてるので心配です。クーリングオフなど親もわかってないのでやってくれたら嬉しい。」(ゆりさん / 愛知県 / 中3女子 / 保護者)
• 「株やFXについて息子が詳しく知りたいと言ってきたのですが、株やFXなどをやったことがないので息子に何も教えてあげられませんでした。」(ヨッチャンさん / 大阪府 / 中1男子 / 保護者)

最も充実させてほしい授業として「お金」を選んだ保護者に、子どもが現在の学校でどの程度学んでいると思うか尋ねた結果は、次の通り。


「ほとんど学んでいない」が33%、「まったく学んでいない」が26%、「学んでいるが、内容や時間が足りない」が19%となり、約8割の保護者が、学校で十分に学べていないと捉えている結果だった。

金融教育は独立した教科ではないが、すでに小中高校の学習指導要領に組み込まれている。小学校では金銭の使い方や買い物、中学校では金銭管理や契約、高校では家計管理や社会保障、金融の仕組みなどを、家庭科や社会科、公民などで学ぶ。

学校ではすでに金融教育が扱われているにもかかわらず、「お金」を最も充実させてほしいと考える保護者の多くは、子どもが十分に学んでいるとは感じていない。授業で知識を扱っていても、税金や契約、家計管理などを実生活で使える状態になっているか、保護者が判断しにくいことも考えられる。

保護者が望むお金の授業について、学校での取り扱い方、教えてほしい人、授業時間に対する考えを見ていく。


「一定の学年になったら必修の授業にする」が57%で最多となった。「必修の授業にする」の21%と合わせると、約8割が全員が受ける必修授業として扱うことを望んでいる。

「年に1~2回程度の特別授業にする」「子どもが選択して受ける授業にする」はそれぞれ10%程度にとどまった。家庭の関心や知識によって学ぶ機会に差が出ないよう、学校で共通して扱ってほしいという意識が表れた結果といえそうだ。


誰に教えてほしいかでは、「資格を持つ専門家」が60%を占め、「学校の先生」と「起業家・経営者」の各14%を大きく上回った。

保護者からは、税金や契約について聞かれても説明するのが難しい、株やFXについて教えられなかったといった声が寄せられている。制度が複雑で、情報も変化するテーマだからこそ、FPなどの専門知識を持つ人から学んでほしいと考える保護者が多いようだ。

お金の授業を実施するために、現在の授業や学校活動の一部を減らす必要がある場合でも、実施してほしいか尋ねた。


「減らす内容によっては実施」が69%、「他の授業や活動を減らしてでも実施」が19%だった。合わせて約9割が、既存の授業や活動を調整してでも、お金の授業を実施することに前向きな考えだ。

お金の授業は、時間に余裕があれば追加してほしい内容ではなく、ほかの授業との配分を見直してでも学ばせたいテーマであるようだ。

保護者から寄せられた授業アイデアには、ゲーム課金など子どもにも身近なお金の使い方に加え、サブスクやリボ払い、税金など、社会に出る前に知っておきたい仕組みを扱うものが見られた。

• 「ゲーム課金で学ぶお金の授業は面白いと思う。ガチャや限定アイテムを題材に、『あと1回だけ』が積み重なる怖さや、確率、予算管理について学ぶ。」(たかしさん / 大阪府 / 小4女子 / 保護者)
• 「お金に困った時の具体的な乗り切り方や救済制度を学ぶ授業」(まるやまさん / 東京都 / 小4男子 / 保護者)
• 「税金によってどのぐらい月の出費が増えるのか。」(dreamさん / 新潟県 / 中2男子 / 保護者)
• 「サブスク・定期購入解約の罠を見破る消費者トラブル回避授業」(みちさん / 兵庫県 / 中2男子 / 保護者)
• 「『社会人になる前のお金失敗防止授業』です。クレジットカードや投資、詐欺などを実例を使って学べると役立つと思います。」(涼しい果実さん / 静岡県 / 高2男子 / 保護者)

共通しているのは、用語や制度を覚えるだけでなく、課金や契約、税金などの具体的な場面を通して、お金の使い方や失敗を防ぐ方法を学ばせたいという考え。保護者が望んでいるのは、知識を一方的に教える授業よりも、子どもが自分で判断する力を身につけられる実践型の授業だといえそうだ。

「学校で充実させてほしい授業」調査結果の詳細

アンケート調査概要
調査対象:小・中・高校生の保護者(有効回答数150名)
調査時期:2026年8月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「学校の授業」に関する調査

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