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2016年9月9日
NICT「ヒトは光や音を意識する前に遡ってタイミングを知覚している」
情報通信研究機構(NICT)脳情報通信融合研究センター(CiNet)は8日、同研究センターの天野薫主任研究員らが、ヒトが光や音などの感覚刺激を、それが意識に上るより前に遡ってそのタイミングを知覚していることを発見し、同研究成果が神経科学の国際科学誌「eNeuro」に掲載されたと発表した。
視覚や聴覚などの感覚情報は、各々が脳内の別の経路で処理されたのち、統合されることによって生じる。この統合の過程で各刺激が生じた「タイミング」が重要な手がかりとなるが、これまでその脳内処理のメカニズムは明らかにされていなかった。
今回の研究では、脳磁計による非侵襲的な脳計測と心理物理計測を組み合わせた実験を行い、タイミング知覚のメカニズムを解明することを目指した。被験者には「単縦反応課題」と「同時性判断課題」の2つの課題が与えられ、それぞれ「運動の知覚に要する時間」と「運動が生じた時間の知覚」が調査された。
実験の結果、両課題ともに”脳活動の積分信号が閾値を超えた時間”によって説明がなされることが明らかになった。また同時に、両課題の結果の相違点として、同時性判断の閾値が単純反応に比べ低くなっていることが発見された。これにより、視覚入力や聴覚入力の生じたタイミングが、それらが知覚された瞬間より前の時間に遡って知覚されている「ポストプレディクション」の存在が示唆されたとしている。
なお、今回得られた成果は、テレビ通話や仮想現実・拡張現実などの音声と画像遅延の許容範囲の解析に応用することが可能だという。
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